「映画・刑事物語」
(質問)
「えもんかけ」と、「ハンガー」って、
違うものなの?
(回答)
現在では、洋服をかけるものといえば、「ハンガー」ですが、
40~50代以上の人の中には、「えもんかけ」と呼んでいた人も
多いはずでは?
「ハンガー」も、「えもんかけ」も、
用途は同じ、服を引っ掛けるものです。
「えもんかけ」とは漢字で書くと「衣紋掛け」。
字からも分かる通り、和服をかけるための道具です。
まっすぐの棒を渡してあり、
そこに着物を引っ掛けます。和服は、洋服のように立体を
帯びてないため、棒に干すようにかける方が、キレイに
保てます。
昔は、日本の服装と言えば和服でしたから、
洋服が主流となって、使用される
のは、「ハンガー」が中心になったというわけです。
最近では、えもんかけを、
「和服のハンガー」と呼ぶ店もあるようです・・・。
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「ハウスマヌカン」
(質問)
「ハウスマヌカン」って何?
(回答)
ブティック店員さんのこと。
「ハウスマヌカン」は、「house」(英語)と、
「mannequin」(フランス語)を組み合わせた和製英語。
自社の製品を着て、お客さんに商品をすすめる店員のことを指します。
「mannequin」は、英語読みすると、「マネキン」。あの
マネキンも、ただ置いてあるわけではなく、モデルとしての立派な宣伝の
役目を担っています。
そんなマネキンのような「モデル」と、
「販売員」の両方を行う人は、ハウスマヌカンなのです。
ハウスマヌカンが使われていたのは、主にバブルの頃、
それ以前は、「マネキンガール」なんて呼ばれ方もしていたようです。
現在、「ハウスマヌカンは、○語になり、それに代わる言葉としては、
「ショップ店員さん」が一般的です。若者に人気の店では、
店員が商品を着て接客している事が多く、「この店員さんが
着ているから」というだけで、服が売れる場合もあります。
そういう意味では、彼らショップ店員は「現代版・ハウスマヌカン」
と呼べるかも知れません・・・。
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「ちょっき」
(質問)
「チョッキ」って、
今では、なんて言うの?
(回答)
今では「ベスト」が一般的。
40代以上の男性なら、懐かしいはずの「チョッキ」とは、
背広の下に着る、袖なし胴着のこと。ウェストコートとも呼ばれ
ます。この「チョッキ」という呼び方は、「ジャケット(jacket)」
がなまったという説があります。ちょっと無理があるような
気もしますが・・・。
現在、チョッキは「防弾チョッキ」など、一部では、使われて
いますが、一般的な洋服の名称としては、めっきり使われなく
なり、「ベスト」が主流となっています。
余談ですが、「ベスト」のスペルは「vest」。「best」では
ありません。人気グループSMAPが、2001年にベストアルバム
「SMAP Vest」を発表しましたが、このアルバムには洋服の
ベストが描かれていたのを、ご存知ですか?
アルバムタイトルになっている「Vest」は、洋服の
ベストと引っ掛けたものだったのですね・・・。
備考:この内容は、
平成20-12-24
発行:彩図社
編者:○語研究会
「○語大辞典」
より紹介しました。