地球外生命体は、ひとりぼっちの漂流者だった!
「E.T.」
E.T. The Extla Terrestrial(1982)
数々の興行記録を塗り替えた
世界的大ヒットのSFファンタジー!
【ストーリー】
とある新興住宅地近くの森に、宇宙人
たちが飛来した。彼らは植物を研究
する科学者だった。近づいてきた人間
を避け、宇宙船は飛び立つが、ひとり
だけ、乗り遅れた宇宙人がいた。地上に
取り残された宇宙人は、住宅地で10歳
の少年、エリオットと知り合う・・・。
(解説)
新世代ヒットメーカーと評された
スチーブン・スピルバーグが、その名を
不動のものにした大ヒット映画だ。だが
公開当時、若いファンの熱狂的支持を
あざわらうように、「『かぐや姫』の2番
せんじ」と酷評する評論家もいた。その
指摘は、あながち間違っておらず、随所に監督の、
敬愛するディズニーアニメの、モチーフを
取り入れた。実写版おとぎ話。慣れ
親しんだ物語だったからこその、ヒットだった
といえる。また、主人公の造形に、
監督自身の、生い立ちや内面が、反映されて
いるのも興味深い・・・。
(エピソード)
アメリカから半年遅れの、日本公開は、情報が徹底的に規制され、
E.T.の姿は、公開初日まで謎のまま。それでも劇場には長蛇の列
ができ、マスコミが、その様子を報じて話題となった。日本では、
1997年のアニメ、『もののけ姫』の登場まで、全映画の配給収入1位。
第56回アカデミー賞では、音響効果賞、視覚効果賞、音響賞、
作曲賞を受取している。
(感想)
この作品は、録画ビデオにもあり、何度観ても、
面白く、そして、感動します。ぜひ、みなさんも
御覧ください・・・。
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凶悪エイリアンを追いかけて、クールとホットのコンビが走る!
「ヒドゥン」 (1987)
ロイドが右京で、ベックが亀山? SF版『相棒』
【ストーリー】
平凡な市民による凶悪犯罪が続発。
○人課のベックは、FBI捜査官の
ロイドとともに、事件を追うが、犯人の正体
は、宿主を次々と変えるエイリアンだった。
(解説)
凝縮された展開で、息つく暇なく一気
に見せるアクションSF。ハードロック
や派手な自動車、ケバケバしいお姉
ちゃんといった、なんとも、わかりやすい
モノを、好む凶悪エイリアンの設定も、
愉快だが、それ以上に、いいのが主人公2人
による、バディムービーとしての側面だ。
クールなロイドに、食ってかかるアツい男
ベック・・・。ベックが家族との夕食にロイド
を招待するのも、お約束の展開だ。一度は、
コンビ解散の危機に陥るものの、その
後の、共闘と、ラストで描かれる友情は、
ベタではあるが、胸に来る。SF設定を
刑事ドラマに、落とし込んだ脚本と、冒頭
のカーチェイスに、代表されるスピーディーな
演出が、どちらも、見事にはまり、一見
B級ながら凡庸なA級大作を軽く凌駕
した傑作だ。
(エピソード)
13金9のパクリより、ひどい第2作。
「続編は1作目には、かなわない」という信仰は、「ターミネーター2」('91)
や「ダークナイト」('08)などまでは、無意味だが、それでも、「あの傑作に
なぜこんな、ひどい続編が?」と、いうものも少なからず存在する。
中でも、本作の続編、「ヒドゥン2」('93)は、別格だ。物語は、一応、
続きだが、魅力は、何ひとつ、引き継がれておらず、アメリカでは、劇場
公開なしに、直接ビデオがリリースされた。
(感想)
最初は、タイトルから、出なおして来いという印象ですが、
物語が進むにつれて、アクション、意外性、スリル、そして
感動と、まさに、A級をしのぐと、感じました・・・。
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彼は起き、我々は、眠らされている・・・そのメッセージの意味は!?
「ゼイリブ」(1988)
闇の巨匠はの新作は、レスラー主演のSFアクションだった!
【ストーリー】
肉体労働者ネイダが仲間のボロ家で
テレビを見ていると、、違法放送に映った
男が「世界が奴隷にされている」と、
訴え始める。そして、その直後、不審な
男を追ったネイダは、奇妙な協会で
サングラスを拾う。それは、世界を支配する
宇宙人の洗脳を、見破る特殊装置だった・・・。
(解説)
『ニューヨーク1997』('81)で、
ジャンル映画の巨匠になったジョン・
カーペンターが、ショートショートSF
小説をもとに制作したアクション映画。
お得意の「闇に轟く○○」といったキーワード
は、見られないが、その意味では
カーペンターの転機に、なった野心作、といえる
だろう。特殊なサングラスは、カーペンター
の独創で、それをかけると、人間にまぎれた
ガイコツ面の宇宙人や、人間を奴隷に
する洗脳のための、サブリミナル看板
などの、シュールな風景が見えてくる。
「闇は、日常のなかに潜んでいる」という
ことか・・・?
(エピソード)
★主演は、ハルク・ホーガンの敵役!?
主演のロディ・パイパーは、当時、アメリカを主戦場に
一斉を風靡したプロレスラーで、本職では、映画の
役どころとは逆の「悪役」だったのが面白い。本作は、
レスラーが、映画の主演を張った、先駆け的作品だが、
それだけに、アクションになると、突然、プロレスが
始まるのは、ご愛嬌だ・・・。
(感想)
この映画は、まさに、カーペンター監督のスリラー
要素が、盛り込まれていて、ビビリの人には、怖く感じる作品です。
いや~映画って、本当に、面白いですね。
それでは、また、お会いしましょう。
さよなら、バイバイ、グッナイ、し~ゆ~♪
備考:この内容は、2009-2-27
発行:宝島社
「別冊宝島」
本体定価価格:1500円+税
より紹介しました・・・。