★”花の応援団”が知っておきたい”葉隠説”(オス)
人気漫画『嗚呼!花の応援団』にも、よく登場
する「オス」という挨拶後は、「お早うございます」
が、だんだんつまってきて、「お早うッス!」「オス」
になったという説がポピュラーだ。今も、
バンカラ好みの男に、よく使われているようだが、彼らは
この言葉に「押忍」という字を当てることがある
ことを知っているだろうか?
この漢字、「武士道とは○ぬことと見つけたり」
で、有名な『葉隠』に出てくる「忍し」が語源だと
いわれている。最近の、若者は、万事につけて、忍耐心が
なくなったと、言われる昨今、『嗚呼!花の応援団』
のファンには、ポピュラー説よりも、こちらの葉隠
語源説を、ぜひおすすめしたい・・・。
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★手のつけられないジャジャ馬(おてんば)
「御転婆」と、”婆”の字をあてていても、おてん
ばが、ふつう若い女性のことをいうのは、衆知の
とおり。「転」という字が、はねっかえりの状態を、いかにも
よく表しているようだが、これらは、すべて当て字
である。この言葉、オランダ語の Otembaar で、
江戸時代、日本に入ってきたとの説がある。
「オテムバアル」のうち、「ル」は弱く発音するので、
日本人には「オテム(n)バ」と聞こえたのだろう。
オテムバアルとは、飼い慣らせない、野生の、
という』意味で、手のつけられないジャジャ馬には
ぴったり。なお、「オ」は、否定の接頭語なので、「転婆」
となると、本来の意味からは、おしとやかになるはず
だったが、日本では、お転婆と同義なのかも、ご愛嬌か・・・?
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★「如何様、佐様でござる」(イカサマ)
昔の格調高い武士たちは、相手の意見に賛意を
表すときは、「如何様、佐様でござる」などと、
鷹揚(おうよう)に答えていたものだ。ところが、長い平和が続い
た徳川時代になると、肝心の技術ならぬ武術を
活かす道が途切れて、あまり格好もつけていられなく
なってきた。ときには、食わんがために、表面では、
「如何様、佐用でござる」と、威厳を保ちつつ、陰で
こっそり相手をだますという』手口を、巧みに使わざ
るを得ないハメに追い込まれることもあった。
だまされた相手は、腹立ちまぎれに、彼らの言葉
じりをつかまえて、
「あの如何様野郎」と、ののしった。
同じ言葉でも、使い方によって、武士が詐欺師に
転落するとは、江戸の世も厳しかった・・・。
備考:この内容は、昭和55-11-1 第8刷発行
発行所:株式会社 ごま書房
発行所住所:東京都千代田区九段・・・
発行者:篠原 直
著者: 樋口清之 志村和久
印刷:堀内印刷
製本:ナショナル製本協同組合
定価:680円
思わず話に花が咲く「言葉のタネ本」
より紹介しました・・・。