取材班> 「けいおん!」が映画化に至った経緯を教えてください。
中山> TVシリーズ第2期の放送終盤、まだファンの方たちの、応援の熱は
冷めていない、むしろ大きくなっていることを感じていました。次に、何が
できるのかを考えたとき、第2期として全国TBS系28局での放送が実現
したので、それを超える、お祭りとしてはやはり映画しか無いと・・・。
中略。
・・・なぜ、舞台がロンドンになったのでしょうか?
中山> 映画としてのでしょうか、スペシャル感を持たせるため、舞台を海外にすることに
決めました。監督は、彼女たちが、制服を着ている「卒業前」を撮りたい
おっしゃったので、であれば卒業旅行が良いのではないかと、
ロンドンは、渚が希望したんです。
・・・映画では、いつもの高校生活ではなく、遠くに飛び出す必要があった?
中山」> そうですね。「けいおん!」のホームは音楽準備室です。そこから
離れることにも、抵抗もありました・・・。
中略。
・・・では、本作の「映画的」な見どころは、なんでしょうか?
中山> 野外ライブのシーンでしょうか。1度目のシナハンで決めた場所を
後から変えたんです。最初は、テラスにのような場所だったんですが・・・。
・・・「けいおん!」シリーズのこれまでを、振り返っていかがでしょうか?
中山> 最初の、TVシリーズのときは、まさか続編を作ることになるとは
思いませんでした。1クールで完結させるつもりだったので、かなり
詰め込んでいますね。もし、第2期が想定されていたら、梓をあんなに早く
出さなかったんです。(笑)
【2度に渡ってロンドン・ロケを敢行】
山田尚子監督をはじめとする「けいおん!」スタッフは、2010年末と
2011年早春にロンドン・ロケを行った。
年末に行ったのは、シナリオを書くためにアイディアの素となりそう
なものを探すための、シナリオ・ハンティング(シナハン)。
【寒波の中でのシナハン】
2010年冬は数10年に1回という大寒波がイギリスを襲った年
だった。そのため、めったに雪が降らないロンドン市内も積雪。氷点下が
当たり前の天気に、重ね着を着てのシナハンとなった。
備考:この内容は、2011-12-3 発行
発行元:桜高軽音部
定価:800円
「けいおん!映画パンフレット」
より紹介しました・・・。