「クイズダービー」
期間:1976(昭和51)年1月~1992(平成4)年12月
曜日:土曜/19:30~20:00
主な出演:大橋巨泉、篠沢秀夫、はらたいら、竹下景子、長山藍子、ほか
【大橋巨泉の話芸が光る、クイズ番組の金字塔】
1970年代前半の午後7時半は、『仮面ライダー
シリーズ』やNHKの『連想ゲーム』など強力
な』裏番組が重なっており、TBSの『お笑い頭の
体操』は、やや劣勢だった。そんな中、1975(昭和50)
年春に”腸捻転”と言われたテレビ系列の整理が
行われ、「仮面ライダーシリーズ」は、午後7時に異動。
『仮面ライダー』に夢中だった筆者も、成長したせい
か、距離を置いていた。その中で、始まったのが『クイ
ズダービー』だった。発端は、『頭の体操』の司会者で
競馬通で知られた大橋巨泉が、かつて、カナダで観て
いた競馬形式のクイズ番組 『セレブリティ・ステークス』
をヒントに、自ら立ち上げた企画だった。
3組の出場者が、回答者5人の(開始当初は6人)の中
から問題を正解すると思う1人に持ち点を賭け、
その、回答者が、正解すると、倍率が加算され
ていくというのが、大まかなルールだ。
斬新なゲーム性、出題される
クイズの難しさ、などの魅力もあったが、
当初は、慣れないルールが、アダとなって苦戦、
早々に打ち切りの声が上がったという。
しかし、個性的なレギュラー
回答者たちの、魅力を巧みに引き出す、
巨泉独特の話芸が奏功。徐々に人気に火が付き、
1979(昭和54)年6月30日の放送は、40.8%と
クイズ番組としては、空前の高視聴率を叩き出した・・・。
番組を彩ったのは、個性的な回答者たちだ。1枠に
入った篠沢秀夫教授は、文化人代表ながら、流行りもの
には、疎いなど、珍回答を連発し、倍率は常に高め。
3枠2代目の漫画家・はらはいらは、ガチガチの本命枠。
難問でも正解してしまうため、事前に答えを教えてもらって
いるのでは?と疑惑もあった。
そして、4枠は、女優の竹下景子。
”三択の女王”の異名を取った彼女だが、出演当初は
女子学生だった・・・。
ギャンブルという大人の遊びを家族
向けコンテンツに変換させた、大橋巨泉
のセンスが光る番組だった・・・。
備考:この内容は、2022-1-25
発行:辰巳出版株式会社
編集人:廣瀬裕志
発行人:廣瀬和ニ
印刷所:三共グラフィック株式会社
製本所:株式会社セイコーバインダリー
タツミムック
「日本懐かしテレビ大全」
1650円
より紹介しました・・・