「砺波チューリップ公園」見頃4月下旬~5月上旬
昭和27年に第1回が華々しき開催さ
れて以来、61年の歴史がある「となみ
チューリップフェア」は、全国に知られる
春の祭典だ。最大の特徴は、品種の豊富
さ。今春は昨年より約50種増え、
500種以上100万本がお目見えする。
4月25日~5月6日の開催中、
主会場となる、となみチューリーップ公園は
チューリップの楽園になる。花による
地上絵が見事な大花壇やオランダの
名園キューケンホフ公園の技術を取り
入れたオランダ風花壇、かわいらしい
ピンク系を約70種集めたチューリップ
四季菜館の企画展など、見どころが
一杯、新品種を含む500種が
そろう品種見本園は、専門家からも注目
されている。
「正確には522品種あり、うち54品
種がまだ花を見たことのない最新種。
八重咲きのノルマンディーやマリエ
ジョー、黒い花色が珍しい、キューバン
ナイトなど、どんなふうに育って花が
咲くのか楽しみ」と話すのは。フェアの
主催団体のひとつ、となみ市花と緑の財団
の管理係主任、渡部哲次さん(44)。
「花びらの長さが30cmになるものも
あれば、草丈が3cmほどの小さいものも。
ひとつひとつに名札をつけているので、
お気に入りの色、香り、形をみつけて
ほしい」とアドバイスする
大正7年に富山県内に初めて
チューリップ栽培を始めた、となみでは、育種も
盛ん。約60にのぼる県産種のうち、
となみの生産者が開発した25種がフェアで見
られる。バラのような甘い香りが
する「レインボー」や、花の色が赤い
「黒部の太陽」、濃いピンク色の「立山の春」
も、となみ生まれ。また、球根の水栽培に
ヒントを得た。ひょうたんイ池に浮かぶ
水上花壇も、となみならでは、水面に映る
姿が美しい。
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主会場のほか、周辺のチューリップ
畑見学ツアーや、連携会場でのイベントも見どころ。
フェア会場周遊バスで
5分の、となみ散居村ミュージアムでは、
散居村風景の写真コンテストや、大門
そうめんをはじめとする伝統料理の
ランチ500円(約150食限定)など
がある。
散居村とは、屋敷林をつ伝統家屋
が水田地帯に点在するとなみ地方なら
ではの農村風景のこと。田植え時期は、
水を張った田んぼに囲まれた家々が
大海原に浮かぶ小島のように見える。
裏作のチューリップが彩りを添える田植え
前の景観も絵になる。
チューリップ畑では、球根を太らせる
ために花を早めに摘み取る作業が
よく見られる。手際の良い作業風景も
春の風物詩の一つだ。
市街地から車で10分の景勝地、荘川
まで足を伸ばせば、名産の鮎料理や
温泉が楽しめる。鮎の宿として知られる
「川金」では、敷地内で料理店「鮎の庄」
を営んでおり、日帰り旅にピッタリ。
11時~17時は宿のお風呂に入れる(700円)
鮎の庄、利用者は500円)。
荘川を上流に進むと、小牧ダムの
ほとりに温泉施設の「スパガーデン和園」
がある。こちらは、かけ流しの湯が自慢。
ゆっくりと温泉につかり、体をほぐし
てから家路につこう・・・。
備考:この内容は、2012-3-27 旅行読売出版社
「にっぽん花の旅」より紹介しました・・・。