ヴェネト通りに熟れた、夏の日のローマ
糊の利いた白い上着が、
誇らしげなカメリエへと・・・
南欧のワインに酔いながら
歩道の赤い陽除けの下のもてなしへと忙しい
道は、はるか海の彼方から
古都の華道へと至り
夏の旅を詰めて
綿雲の胸を打つ鐘が鳴っている
それから、
なおも、娘から、陽が暮れて、夜がふけるまでの長い時間
ズボンの折り目が
気持ちよく通つた伊達男たちへ
大きく開けた胸元に
自信ありげな娘たちが
気の利いたおしゃべりと、飲み物を交わしにやってきて
華やかな香水の香りを
幾重にも重ねて行くのだ。
さながら、そこが・・・、
夏の宴の、通り道であるかのように・・・。