子供から「何してんの?」「何の本、読んでるの?」「どんなお話?」「おもしろ
い?」などと、つぎつぎと質問を浴びせかけられると、「うざいがきだなあ」と
思う人もいるだろう。じつは、四字熟語には「うざいがき」という言葉がある。
といっても、ちまたのうざいガキとは関係なく、もとは仏教用語で「有財餓鬼」と書く。
餓鬼は、悪行の報いとして地獄へ落ちた亡者のこと。つねに飢えと渇きに苦しん
でるが、なかには多少は食べものにありつける餓鬼もいて、膿や血などを食らう
少財餓鬼と、人の食い残しや祭祀などで捨てられたものを食らう多財餓鬼がいると
いう。この少財餓鬼と多財餓鬼が「有財餓鬼」であり、この仏教説話から、「有財
餓鬼」とは、財産をもちながら、いいよいよもって欲深い人のことを指すように
なった。つまり、「有財餓鬼」とは、いわゆる守銭奴のことである・・・。
備考:この内容は、2013-3-30 河出書房新社 博学こだわり倶楽部(編)・著
「誰に話してもすべらない雑学」より紹介しました・