「本人も無事では済まない」
ウルトラマン自身も大変である。毎秒350tの水をマッハ10で噴射すると、
12万tの反動がかかる。自分の体重の3.5倍だ。彼はこれを両腕で支えなければ
ならない。
人間の世界では、ベンチプレスで体重の3倍を上げられれば、オリンピック級
の怪力だ。一般人なら、人間1人を背中に乗せて腕立て伏せが出来ると、かなり
の腕力だと言われる。背中に大人2人と子供1人を乗っけて腕立て伏せができる
人間はまずいない。ウルトラマンにはそれが出来るということなんだろうか?
さらに、それだけの腕力があったとしても、体全体に返ってくる反動はどう
しようもない。ウルトラ水流は両腕を胸の
前に構えて放つが、この姿勢だと発射した瞬間、ウルトラマンは反動で確実に
後ろに倒れ、時速300kmで後頭部を強打する。そのまま頭と足を交互に地面に
ぶつけながら、放水地獄車となって、はるか彼方へ消し飛んでいくだろう・・・。
備考:この内容は、2016-11-30(株) KADOKAWA 柳田理科雄著
「空想科学読本1」より紹介しました・・・。