お酒に強い、弱いって質問だけど、それ以前の話として、イヌは
お酒を飲みたがない。飲まなかったら、強いかわからない。ってのが
結論だ。しかも、イヌにお酒はNGだからである。
でもまぁ、それ言ちゃおしまいだから、話をとにかく進めていこう。
そもそも、お酒に強い弱いっいうのは、人間の場合は12番目の染色体に、
通称名「アルデヒド分解酵素2」って呼ばれているALDH2という遺伝子
があって、お酒が弱い人は、これが少ないからだって言われている。
実は、おいら達イヌにも、
このALDH2と同等の遺伝子は存在する。
ってことは、おいら達イヌのなかにもアルコールに強い、弱いってのがある
のかもしれないな。でも、本当のところはわからない。
おいらと鉄(鉄・ブーは筆者と一緒に暮らすイヌのこと)は、どうかっていうと、
お酒の匂いをかいだだけで、ごめんな
さい、ゆるしてください状態だ。でも、ブー兄貴は違ったみたいだな。これが、
ある日、代表が、ビールを飲んでると、そばで座ってジ~ッと見てたんだって・・・。
「ほら、座わったよ。ご褒美頂戴。」って代表には見えた。
そこで、試しにビールのカップを彼の鼻先に差し出すと、ペロペロ
っておいしそうに舐めたんだって・・・。
こいつ、酒が好きなのかなって、代表は、いろいろ試してみたってさ。
焼酎、ウィスキー、日本酒、ワイン、紹興酒・・・と。結果は、日本酒とビール
以外はベーッて顔つきでどこかへ退散しちまったそうだ・・・。
ブー兄貴には、持病もあって獣医さんにしょっちゅう診てもらっていた
から、酒を飲ませていいかってのも、聞いてみたんだって。獣医さん曰く、
「ひとくち、ふた口舐めるくらいなら問題ないのでは?」ってことだったって。
ちなみに、おいら達イヌは、体重あたり 4、1gを超える
アルコールを摂取すると、24時間以内に半数が○んじゃうんだってさ。
ブー兄貴は、体重が17kgだったから、69、7gを超える
アルコールをっ摂ると、50%で確率で○んじゃうかもしれない。ってことだ。
69,7gのアルコールっていうのは、アルコール度数 15%
の日本酒で換算すると、ワンカップなんとかを2本以上飲む計算に
なるみたいなんだ。
ま、ペロ、ペロって少し舐めるくらいなら、たしかに間違いないかもだ。
ためしに、代表で計算してみよう。代表は、70kgあるから、イヌだったら,
287gを超えるアルコールでご臨終だ。でも、287gの
アルコールって、計算すると、一升を超える。「そんなに飲んだら、
オレも本当に○んじゃうかも」って代表はいってるぞ。
そうそう、ブー兄貴だけど、実は一回だけ千鳥足になったことがある。
ただ、これは、お酒に依るものじゃない。
「のみ」の予防といえば、今は、背中に液剤を垂らすタイプが普及
しているけど、かつては、スプレータイプがあって、そっちのほうが先に出回っていた・・・。
その、スプレーの成分にはアルコールが入ってたんだ。説明書きには、
風通しの良いところで噴しろ、とか、場合によっては、アルコールを吸引することによって、
酔う症状が出るってかいてあったんだって・・・。
ある日、ブー兄貴が室内で、噴霧されたら、しばらくの間、少しよろけているような
動きをしてたらしい・・・。
おっと、いたずら心は出さでおくれよ。さっきも言ったけど、イヌにアルコールは
NGだからね。
くれぐれも、実験なんてしないでくれよ。 頼むぜ!
備考:この内容は、成美堂出版 西川文ニ著
「もしも、うちのワンちゃんが話せたら」より紹介しました・・・。