起源や発祥は諸説あるので定かではないが、いつしか大阪には節分の日に太巻きを食べる
文化が定着した。単に食べるだけの人もいれば、その年の恵方(歳徳神がいるとされる方角)に
向かって願い事をしながら食べる人もいる。ともかく、この習わしは大阪人に深く浸透して
おり、存在を知らないという人はゼロに近い。
しかし、東京を中心とする東日本ではまったく一般的ではない。大手コンビニが『恵方巻き』
なる商品を大々的に扱うようになり、この数年の間に認知度は高まったが、それまで東日本で
はほとんど知られていない風習だった。もちろん、現在でもこの風習をそのまま受け入れて
いる人は少ないし、節分に太巻きを食べない人もたくさんいる。あくまで東日本では、
マイナーな行事でしかないのだ。
『100人に聞きました!』において、「節分の日に恵方に向かって太巻きを食べるのは
全国共通行事だと思っていた。イエスかノーか?」
という質問を投げかけたところ、次のような
結果が出た。
● イエス 74% ● ノー 26%
やはりというかなんというか、大阪人にとっては当たり前すぎることゆえに、約4分の3の
人たちが「節分に太巻き」は全国共通の行事だと思っていた、という事実が明らかになった。
初めてそうでないという事実を知り、驚いた方やショックを受けた方は多いだろう。
日本は狭いようで、意外に広いものなのだ・・・。
備考:この内容は2014年2月21日発行 宝島社 岡田大 編
「大阪トレンディ」より紹介しました。