近所に火事がありました。
そこで、親父どんが、息子に
「せっかくだ。火種をもらってこい!」
息子が、真っ赤に燃えている火種を
取ろうとすると、
そこのうちの人が、
「こら、泥棒!
大事な家を焼いたんだ。
タダじゃ、やれんぞ!」
それを聞いた親父どんは、
「ちぇっ、ケチなやつだ。
今度、俺の家が焼けても、
火の粉もやらねぇからな・・・!」
備考:この内容は、1978年10月初版発行
「寺村輝夫のむかし話 わらいばなし」より紹介しました。