平次> おう、八ッ! 下手人は
あいつだ。オレはあとをつけていって、
必ず捕まえる。 おめぇは
オレのあとからついてきな。
八> 親分、あっしは何をすれば
いいんで?
平次> オレの投げたゼニをひろって
くれ。
平次の投げたゼニがみごとに
下手人の頭に当たった。しかし、必死の
下手人はよろめきながらも塀を乗り
越えて逃げようとしていた。
八> 親分、今だ! もうひとつ
ビシッと・・・。親分、親分何してんです?
野郎逃げちまうじゃねえですかい!
何うろうろしてんですよ!!
平次> ちょっと待ってくれ。
間違えて小判を投げてしもうた。
探すのを手伝ってくれや・・・。
備考:この内容は、1981年6月5日発行 KKベストセラーズ
「テレビを3倍楽しむ本」より紹介しました。