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20:00
菅谷「赤い糸」にて
店内に入ると、いつも1曲も歌わない男性常連客が2人いた。
でも、Q太郎のことは、十分理解してくれている人たちだった。
Q太郎> こんばんは~
さっそく、昨日、聞いてもらえなかった、
中村雅俊:恋人も濡れる街角
を、歌いますね。
一同> ぱち、ぱち、ぱち・・・。
このあと、Q太郎は、日替わり定食を
注文して食べるため静かにしていた。
そこへ50前後の、カップル2名が入店してきた。
すでに、2人とも出来上がっていた。
どこかの居酒屋で、召し上がってきたようだ。
まこちゃん(女性)> ママ、今日は愁ちゃんが、
焼き鳥食べてたらどうしても、ここへ行こうって言うから来たのよ♥
愁ちゃん(男性)> じゃ、まこちゃん、さっそく歌おうか?
まこちゃん> うん、うん、何歌うの?♥
男性> 人はだれもただ一人 たびにでて
人は誰もふるさとを ふりかえる
Q太郎心の声> えっ! そっち系の人か・・・・
女性> あなたの あなたの
あなたの~
ブル~ス~
Q太郎心の声> おい、おい、もう一人の女性は、こっち系の歌い方かよ!
それに、このカップルが歌いだしたら、
常連客が、あっという間にいなくなっちゃって、
おまけにママも、電話やら、
買い物やらで、ずっと20~30分外出したまんまだし・・・
トホホ・・・
21:30
春江町
「ふじ」
ドアを開けたら、60過ぎの演歌好きな男性客が6人いた。
Q太郎は、それを見て、すぐに帰ろうとしたが、
ママが「いいから、いいから入りなさい。
席も空いているからのぉ」
と、何回も言うので、
とりあえず着席した・・・。
ふつーに6曲待ちだった。
もちろん、ほかの人は、おもいっきり演歌だった。
22:20
そのとき、Q太郎の携帯が鳴った。
23:20
○○さん> じゃ、Q太郎が、どれだけうまくなったのか、
まず、「井上陽水:Make up shadow」から聞かせてもらおうか?
Q太郎> そういう意味なら、
「中村雅俊:恋人も濡れる街角」もありますけども・・・。
○○さん> いや、俺は、
「Make up shadow」から聞かせてもらおうか?と、言ってるんだよ!
Q太郎が歌い出すと・・・
ともさん> ほら~、ここ、ここ、最初Qの唄、聞いたとき
こんな歌い方じゃなかったわよね♥
○○さん> そうだな、強弱をつけるようになったんだなのぉ・・・
ともさん> それと、ここ、ここ、この前聞いた時と少し、雰囲気が違うんじゃない?
○○さん> 語尾を伸ばすことを意識してるんだろう。
マスターに指導してもらったからのぉ。
それとも、やっぱ、いずれにしても、Qがここまで来れたのは、
俺のプロデュース力の、おかげでしょ!
とにかく大切なのは、カロリーよ!