田中理恵(体操) | Q太郎のブログ

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女子は田中が初優勝、男子は内村が5連覇 全日本選手権決勝
2012.4.8 18:58 [体操]


個人総合 初優勝した田中理恵=8日、東京・代々木第一体育館(鈴木健児撮影)
 体操のロンドン五輪代表第2次選考会を兼ねた個人総合の全日本選手権は8日、東京・国立代々木競技場で決勝を行い、女子は田中理恵(日体大研究員)が4種目を大きなミスなく演技し、合計56.450点で初優勝を果たした。2位には54.450点で16歳の笹田夏実(帝京高)、3位には54.400点の飯塚友美(朝日生命)が入った。7連覇を狙った鶴見虹子は(日体大)はミスが多く7位に終わった。

 男子ではただ1人五輪代表に決まっている内村航平(コナミ)が6種目合計92.650点で5連覇を飾った。2位に小林研也(コナミ)、3位には大学生になったばかりの野々村笙吾(順大)が食い込んだ。

 最終選考会となるNHK杯は来月4、5日に行われ、男女各5人の五輪代表が決定する。


以上、Yahoo!スポーツニュースより、紹介しました。



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これより、「NHKアスリートの魂」逆境を超えた10人



泣いて済むなら、やめればいい。

笑顔で逆境を乗り越える。


田中理恵(体操)


制作担当者が見た

田中理恵の「壁」・・・制作担当・近藤光仁




遅咲きの才能は、さらに進化できるのか?



「日本人離れした体操選手だな」。はじめて田中選手を見たとき、まずそう思ったことを



覚えています。日本の女子体操選手の多くは身長が低く、小柄です。そんな中で高い



身長を生かしてダイナミックな演技をする田中選手は、どこか異色というか、面白い



選手だなと感じました。









 また、ほとんどの選手が10代でピークを迎える中、田中選手は当時23歳。現役の



女子選手の中では遅咲きです。そんな彼女がロンドン五輪出場を目指して、より



難易度の高い技に挑戦していると聞き、これはすごい選手だ!と感心したのが取材を



始めるきっかけとなりました。





 自分の限界に挑戦し、常に第一線で活躍し続ける田中選手。2011年4月に



行われる全日本選手権に向けて、さらなる大技に挑む彼女の姿を見つめながら、そのパワーの



源を探りたいと考えました。






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ストイックさが美しさをつくる




午前9時。田中理恵は毎朝、寮から練習場へ向かう。ウォーミング


アップを兼ねて、音楽を聴きながらゆっくりと歩くのが日課だ。所属


しているのは日本体育大学体操競技部。これまで49人のオリンピック


選手を輩出してきた名門校だ。大学院2年生、23歳の田中は体操部の


なかでは最年長。常に部全体のことを気にかけているリーダー的存在


で、後輩からの信頼も厚い。




 午前10時、練習開始。美しい演技の基本となる全身の筋肉を鍛える


基礎トレーニングがみっちり2時間行われ、そのあとも過酷なメニュー


が休みなく続く。午後の練習時には恒例の体重測定。100g単位の


わずかな変化を自分で厳しく管理する。常に自分のベスト体重を


キープするため、日々の食事にも気を配っている。



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 午後1時、段違い平行棒の練習が始った。段違い平行棒は田中


の名を一躍有名にさせた種目。日本人女子では珍しい田中の


ダイナミックな演技に注目が集まっている。その理由は彼女の長い手足に


ある。去年の日本代表メンバー平均身長148cmに対して、田中の


身長は156cm。この身長がダイナミックな演技を生んだのだ。




 もうひとつの持ち味は豊かな表現力。平均台の上で見せる、つま先


から指先まで神経が行き届いているような美しいポーズ。ぶれのない


空中姿勢。ぴたりと決まる着地。ゆか演技では乱れの少ない美しい


ジャンプを跳びながら、豊かな顔の表情を保っている。芸術性が高く、


減点が少ないのが田中の演技の最大の強みだ。


「足先がバラついているとか、形がおかしいとか、そういう姿勢が


ないことが自分にとっての目標です。








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体操は見せる演技なので、


どんな人が見てもきれいだなと思って


もらえる体操がしたい」




 自分をいじめ抜くような過酷な練習。それらすべては田中が目標と


する「完璧で美しい演技」のためだ。


「立っているだけでもきれいだねと言ってもらえる、一本線が入って


いるような選手になりたい」


 しなやかで美しい田中の演技は、理想の演技を追求するストイック


さから作られていた。












笑顔の力




 6歳から体操をはじめ、23歳で初めて日本代表に選ばれた田中は、


体操選手としては遅咲きだ。そんな彼女が一躍脚光を浴びたのが2010


年、中国で開催された広州アジア大会。



「はい、お願いします!」


 演技前に必ず見せる明るい笑顔が印象的だった。結果を期待されて


いた段違い平行棒でまさかの落下をしたときも、最後の着地をぴたりと


決めて、さわやかな笑顔を忘れなかった。


 今や田中のトレードマークともいわれる「笑顔」。その力を教えて


くれたのは、彼女の母だった。





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「笑顔でいれば、苦しいことも



必ず乗り越えられる」




 いつも試合の前に送られてくる母からのメールが大きな支えになった。


笑顔なしではいい演技ができない。笑顔があれば元気になれる。母の力


強い言葉が田中の笑顔の源なのだ。




「緊張はすごくしています。でも、自分が”はい、お願いします!”って


笑顔でいうことで緊張も飛ぶし、もう大丈夫!って、自信を持って演技


できるような気がするんです」


 たとえ演技にミスが出たとしても、絶対に笑顔を忘れない。その決意


が、田中に強さとひたむきさを与えてくれた。




「失敗しようが、うまくいこうが


最後まで笑顔で演技する




ということに力を入れていて、もう1回、理恵の演技をみたいって


言ってもらえるような選手になりたいと思っています。そういうふうに


思ってもらえる演技がしたい」




 どんな苦しい逆鏡にあっても、決して消えない田中の笑顔。常に


ポジティブさを忘れない彼女の姿勢に、監督やコーチも揺るぎないものを


感じていた。




「調子が悪いときに、最後までポーズで笑顔っていうのはなかなか


作りづらいものなんですけど、そういうところまで意識できる強さが、今の


彼女にはあるんじゃないですかね」(瀬尾京子コーチ)


 笑顔の力で次の舞台へ。大きな目標へ向かって、田中の新しい挑戦が


始まろうとしていた・・・。










つづく


備考:この内容は2012-23-23発行 NHKサービスセンター

「NHKアスリートの魂 逆京を乗り越えた10人」より紹介しました。