木村拓哉「健康」 | Q太郎のブログ

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VOL.9 健康


June.2004




 きのう街を歩いていてたら、声をかけられた。


「すいませーん、木村さんですよね?写真一緒に撮ってほしいんです


けど」って。



 ほんとに腹割って言っちゃうと、そういうとき握手するかしないかを


選んじゃうんだよね。自分と相手とのシチュエーションとか空気感に


よって、そのお兄ちゃんは、レストランの前に立って黒いエプロンしてた


から、「そんなこと言ってる場合じゃねーだろ。なんで持ち場から離れて


んの? 仕事しろよ!」って言っちゃった。クルマに乗り込んで運転し始め


てから、「間違ってたかなぁ・・・」ってずっと考えてた。




 でも彼、仕事場に戻ってから、「今、そこでキムタクに一緒に写真


撮ってくれって頼んだら”仕事しろ”だって」って話したら、きっとみんな、


「そうだね、仕事したほうがいいよ」って言ってくれたと思うんだよね。






 誰かと握手するにも意識的、自発的でいたい。”握手をしてあげる”


のではなく”この人と握手をしたい”からそうするという気持ち。その


うえで、ちゃんと目を見て握手をするんじゃなきゃ、俺は嫌なんだよね。




 そういう自分でいなければ、ベストな状態を保てない。”健全な精神は


健全な肉体に宿る”とかって言うけど、俺、アプローチとしては逆。心の


健康が体の健康に影響を及ぼすほうだから・・・。










 今、自分にとって心の健康のために必要なものは、”太陽”と”笑い”


と”人のあたたかさ”かな? あとは”そのときどきで夢中になれるものや


出来事”。もし、こういう要素が減ってきているなと思ったら、懸命に


なって補充しようとするだろうね。でも、”太陽”を取り入れるには、必ず


しも外に行く必要があるわけじゃない。たとえば家でゆっくり風呂に入る


ことが、アウトドアを感じることになるかもしれないし・・・。”笑い”や”人


のあたたかさ”も、遠くに探しに行かなくても、気づきさえすれば、日常


に溢れている。実際、自分に対して気持ちを注いでくれる人たちは


たくさんいてくれる。自分からも、気持ちを注ぎたいと思う人たちがたくさん


いるし・・・。





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 俺の場合、いちばん不健康な状態は、家で着替えもせず、顔も洗わず・・・


っていう時が過ぎていく状態。すごく罪悪感あるからね。自分がダメダメ


くんになってる感じ。晴れてることに気づきもせずにいたら・・・、メンタル


的に病んでしまう。「今日の俺、最高にイケてないな」と思う。


 そんなときは、とにかくまず着替える!「今日、何を着ようかな?」


って気持ちは、「今日の天気、どうだろう?」って関心につながるから。


 気温や風の強さを確かめて、着る服を選んだら、ケータイの電源を


入れてみる。メールが1コも入ってなくてズッコケても、そのあたりまできた


ら、もう気持ちは外に向かっているんじゃないかな。






 日頃は自分が健康かどうかなんて考えない。それが健康だってこと


なのかもしれないけど・・・。




 子供の頃から病気より怪我するほうが多かったからね。怪我は日常的


で知り合いみたいな感じ。病気のほうはなじみがないから全然くわしく


ない。だからちょっとでも風邪ひいたりすると、けっこうショックなんだよ


ね。一生懸命治そうともする。




 かといって、ふだんは体に気を使ってるわけでもない。むしろ気を


使うのは好きじゃないんだよね。心がけているのは、出された食事を残さず


食べることぐらい。本気で考えたら、きっとタバコも吸っていないだろ


うしね。ライブやってるときやこの間の『プライド』みたいに、体を使う


ドラマに入ったときは「やめよっかな」って思う。今もやめられるのなら


やめたい。でも結果的にやめてないのは、どっか甘えてるのかも


しれないけどね・・・。










備考:この内容は、2011年9月30日発行 集英社 木村拓哉著 「開放区 2」

より紹介しました。