竹下佳江 VS 眞鍋正義監督 2 | Q太郎のブログ

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パクリもあるけど、多岐にわたって、いい情報もあるので、ぜひ読んでね♥
さかのぼっても読んでみてね♥♥


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・・・セッターによってゲームが変わると


言われますが、改めてそういう


ポジションだとお考えですか?


眞鍋> う~んそうですね。やはり試合


を左右するポジションであるのは


間違いないでしょうね。僕が竹下に言う


のは、バレーボールはセットの


スポーツですから、そのセットを取るために


は、やはりスパイクを確実に決める


スパイカーに数多くトスを上げないと


勝てないと言うことです。


 これから4年に一度の大きな大会で


あるワールドカップが始まりますけど、


そのワールドカップで世界の強豪


に勝っていくためには、セッターが


その日のラッキーガールをいち早く


探し求めて、その選手に数多くトスを


上げなくてはいけないと思っています。


では、それが誰なのかというのは、その


日にならないと分からない。それは


セッターである竹下が公式練習なのか


試合前なのか、そこで何かビビッとくる


物があるかもわからないですし…。


それはもう、たいへんやと思いますよ。




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・・・竹下さんはそういうビビッとくる


感覚と言うのは?



竹下> 常にそういうところは言われて


いますので、意識しています。でも、


ほんとうに一日一日変わってくる


ので、そこを見極めるのは結構、難し


かったりします。





・・・試合に入ってみないと分からない?



眞鍋> う~ん、それは人によりますし、


その日のラッキーガールって、試合に


ならないと分からない者もある。


もしかしたら、誰もいない可能性だって


あるかもわからないですからね。


 ただ、私はスターティングメンバー


がその日のベストメンバーであって


欲しいと思っているのですけども、


そうでない日は、早くその日のベスト


メンバーの6人をコートに入れるように


しようと、監督として心がけています。





・・わからないなりに、どこかに


ヒントがあるのではありませんか?



眞鍋> これは、私が男子監督時代から


ずっと経験・体験してきたことから


いえば、やはりラッキー・ボーイとか


ラッキーガールとかは、大きな大会に


なればなるほど、一つだけ共通点が見える


んです。それは、日々の練習を一生懸命


やる人間とか、周りから非常に信頼


されている選手がそうなる可能性が


非常に高いなあと、そう思いますね。



・・・日々の練習と言えば、現役時代の


監督は常にボールに触っていて、寝る


時も枕元に置いていたと聞きましたが・・・?



眞鍋> いや、昔の話ですよ。




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・・竹下さんも、そういうことはありま


すか?



竹下> 若いころは、本当にボール


ばっかり触っていました。特に自分で


ポイントがつかめていない時とか


など、全体練習以外の時間にもボールを


たくさん触っていたり、そういうのは


ありました。



・・・味方チームのみんなから信頼される


一方、相手チームには嫌われるような


選手・・・かつての月刊バレーボール


で行ったアンケートで眞鍋監督が1位


だったことがあります。



眞鍋> 現役の時は、相手のブロックが


どこに決まるかということに非常に


敏感でしたね。だから、ほんとうに


いろんなビデオを見て、相手に特に


ミドルブロッカーのクセをよく見ていましたねぇ。


だから、まぁ、(相手チーム


からは)嫌がられているのかなぁと


思っていました。


 反対にいえば、僕は試合前にそこ


までやらないと試合に入るのが怖かった


んですよ。だから、やはり準備だけは


しっかりしました。ま、今でも、紙の上


では何千連勝していますよ(笑)。


現実はそんなふうにうまくいきません


けどね。



・・・竹下さんは試合に入る前の準備


で、自分なりの方法とかありますか?



竹下> ほんとうに眞鍋さんって、そう


いうデータを紙に落としてやっている


感じとか、すごいなと感じているので


すが、たぶん私はそこまでいけてない


と・・・。でも、自分の中で自分が持って


おきたい情報とか、自分の中で頭の整理


をするという意味での映像の見方とか、


そういうのは準備としてやって


います。はい。



・・・唐突ですが、お互いにキャッチ


フレーズをつけるとすると…?



眞鍋> う~ん言葉ねぇ。世界一の美女


セッター。



竹下> はっはは。なんか、もっと


おもしろいのないですか?


眞鍋> おもしろくないかな?(笑)



竹下> うふふふ。



眞鍋> でも、竹下がすごいのはね、


本人を横にして言いますけど(笑)


竹下は身長が低いというハンディキャップ


があるんですよ、間違いなく。


当然、前に行けばブロックは低いでしょ。


でも後ろに回れば、要するにリベロが


2人いるようなものですよ。それだけ


レシーブを拾うんです。そういった


意味では、日本にとっては非常にプラス


ですよ。さらに言えば、我々は相手の


データを見て、このセッターはどこか


らトスを上げるんだということ


をいろいろ研究し分析しているのです


けど、竹下が前衛の時には、ほぼここ


からボールが来るというのがわかって


いるため、非常に守りやすい。これは


もう、プラス思考ですよね。そういった


意味では、そこを反対に利用すれば


いいじゃないですかといっておきます


けどね・・・。




・・・お返しで監督のキャッチフレーズ


を・・・?



竹下> ・・・・・。



眞鍋> 嵐のような監督でもいいよ。


嵐って・・・あ、ま、いいや。



竹下> ははははは。え~、なんですか?



男前監督ですか?



眞鍋> そんなん、やめようや。はははは。


竹下> なんですか?


眞鍋> プラス思考でいいやん。


竹下> はい。


眞鍋> それでOK。はははは。


竹下> ほんと、そうですよね。


眞鍋> ほんとそうですよねって、


だって、1回しかない人生やで。その1回


しかない人生、楽しくいかないで


どうするの?


竹下> 素敵ですねえ。


眞鍋> 素敵よ。



竹下> ははははは。




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・・・竹下さんにとっては、勝負の世界


にいることは楽しいことですよね?



竹下> あまり・・・。



・・・でも、バレーボールが好きだと


いうことはあるじゃないですか?



竹下> たぶんバレーボールから離れた


らよけいにそこにいたことを、よかった


んだなと思うのでしょうけど・・・。今は


ずっとその世界にいて、もうずーっと


神経とがらせてやっているから、正直、


苦しいんですよ。ただ、苦しいけど、


やっぱり勝った時の喜びとか、みんな


で1本決めたときの楽しさというのは、


もう、そこにいないと味わえないこと


なので・・・。それはほんとにしびれますけど・・・。





お家芸のディフェンスで

オリンピック出場権の獲得を!




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・・・さて、ワールドカップへ向けて、


ここまでのチーム状況を教えて


下さい!



眞鍋> アジア選手権が終わってワールド


カップまで最終調整という段階


なのですが、今のチーム状況として、それ


ほど調子がいいと言う訳ではありません。


 その要因としては、アジア選手権で


のケガ(右ひざ十字靭帯損傷、


右ひざ内側側副靭帯損傷)による山本愛、


さらに右肩手術の回復具合によって井上香織


もワールドカップには出場できません。


そういった意味で、去年のチーム


から考えると、チームで一番ブロック


のいい選手、チームで一番スパイクの


決められる選手の2人がいないという


のは、ほんとうに日本にとっては非常に


厳しい状況です。しかし、代わりに


ベテランの森和代も入ってきました


し、この14~15名のメンバーとスタッフ


が一丸となって、目標である世界一


に向けてワールドカップでは挑戦する


ことになります。少なくとも3位以内


に入ってオリンピックの出場権を取る


という目標達成を必ずクリアしたいと


思っています。それが今の最大の目標


ですね。そのためには、最終的には


やはりディフェンスがポイントになり


ます。ディフェンス力を上げないと絶対


に勝てない。反対に言えば、ディフェンス


ができない選手はコートに


入れないというくらいの所までいかないと、


ワールドカップでは勝てない


だろうと思いますね。



・・・山本選手のケガは、竹下選手に


とっても・・・?



竹下> ほんとうにケガということに


関してはすごくショックで、個人的にも、


そうでしたけど、チームにとっても


すごく痛いところだと思っています。


でも、すぐ目の前には大会がありますので、


今はどうやって自分たちが勝って


いくかということが大きな課題なの


で。そういう意味では、ほんとうに


チーム力が試される時だと思いますので、


チーム一丸となって頑張らなければ


いけないなと思っています。



・・・チーム力が問われると?



眞鍋> 全体的に言えば、やはり去年の


チームの方が今よりいいですが、


反対に、これからはV字回復で、右肩上がり


にポーンと行くということは大いに


ありますからね。この1か月間が我々


にとっても勝負かなと思います。


 でも、我々の最終的な目標はオリンピック


ですから、今回、山本と井上の


2人が出られないということは非常に


厳しいですけれども、ロンドンで勝つ


ために神様が大きな試練を与えたんだ


なと考えるようにしています。仮に


ワールドカップで2人がケガをした


ら、OQT(オリンピック最終予選)


も、本番のオリンピックにも出られません


から。そういった意味では、反対


にその前でよかったなぁというふうに


思っています。



・・・そんな中で、成長してきた選手


は?



眞鍋> 一つだけ言えることは、サイド


は去年よりはるかにいいです。今回、


栗原恵も合流して、最終的に誰がメンバー


に入るのか、今の段階でわからない


ですが、去年から見れば、サイドは


狩野舞子、新鍋理沙の2人が入り


ましたから・・・。誰がレギュラーポジションを


取るか?また、その前に誰が14人の


エントリーに残るのかなぁというのは、


楽しみでもあります。





・・・ワールドカップになれば、これま


でとスイッチの入り方も違うのでは?



眞鍋> いやあ、それは違うと思いますよ。


まちがいなく・・・。





・・・竹下選手もそうですか?



竹下> やはりオリンピックの出場権が


掛かっていますので、そういう意味で、


ちょっと違うと思います。



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・・・それでは、バレーボールファンへ


のメッセージをお願いします。



眞鍋> まず、今年は3月11日に東日本


大震災があって、我々の練習着にも


ユニフォームにも、「こころはひとつ」と


いう文字がありますように、ほんとう


に厳しい試合になるのはもう、わかって


いますけど、一戦一戦を死に物狂いで


被災者の皆さんと一緒にベストを


尽くしていきたいと思います。





・・・ここを見てほしいという点は


ありますか?



竹下> そうですね。やはりこの1年を


通して、ディグ(強打レシーブ)は


すごく言われてきているところですし、


みんなの意識も変わってきていると


思いますので、そういうディグ、つなぎ


の部分というのは、いいところを見て


頂けるのではと思います。そう自分


たちに期待しながらも、さらに頑張り


たいと思います。





・・・監督はいかがですか?



眞鍋> 日本の得意なディフェンスと


いう部分は、我々の一番お家芸の所


ですから、やはりディフェンスで拾って、


つないで、点数を取るという部分。


同じ1点ですけども、バレーボールは


リズムのスポーツですから、その1点


が2点にも3点にもなるわけですから、


ディフェンスでの1点は、かなり


大きいと思っています。ぜひ応援を


お願いします。






おわり


備考:この内容は、「月刊バレーボール 11月号」 より紹介しました。