初の日本武道館ライブ。最後にまさかの・・・
8月22日、23日。AKB48全国ツアー・ファイナル。タイトルは「AKB104
選抜メンバー組閣祭り」。
コンサートが始まる数時間前から、日本武道館ではグッズ販売所に長い長い列が
出来ていた。その列の多くは中高生のファンであり、そして女性ファンも多く見られた。
それはAKB48が秋葉原を中心としたコアなファンだけでなく、広く”一般のファン”たち
を獲得した証拠でもあった。
3年半前のオープン当初、秋葉原の専用劇場に7人の観客しか呼べなかった少女たちは、
多くの仲間たちとともに8千人の会場を一杯にした。しかも、2日間・計3回公演。
照りつける太陽、蝉の声が鳴り響く中、その時は少しずつ近づいていた。
そして公演の幕は上がる。初期メンバー・佐藤由加里の声。
「3回の公演で、のべ2万5千人ですよ!そんな数字、信じられませんよね。2日目の
最終公演の時、オープニングの曲が私たちの始まりの曲(桜の花びらたち)だったんです
よ。最初、真っ暗な客席を見たら、ピンクや黄色のペンライトやサイリウムがブワーって
たくさん光っていて。それが本当にうれしくて、涙が出ちゃいました。」
メンバーたちがAKB48にとって大事な曲「桜の花びらたち」を歌う。その後ろの
大画面には、彼女たちがデビューした当時の映像が流されていた。
真剣な目。汗だくになりながらのレッスン。公演初日の後、楽屋で泣いているメンバー
たち。そんな映像を見ながら涙する昔からのファンも多くいたことだろう。
武道館3回公演のセットリストは、すべて別のものだった。
その中でも、最終日の最終公演は、「昔を振り返るような選曲」が多く見られた。
それぞれのチームに分かれてのチーム曲となると、チームAは「Dear my teacher」、
チームKは、「転がる石になれ」、そしてチームBは「初日」を熱唱。
どれも、それぞれのチームにとって思い出深い大切な曲ばかり。そしてそれは、この後に
行われる”ある発表”を前にしたカウントダウンでもあったようにも思われた。
ステージ上は進み、本編の最後には「大声ダイヤモンド」が流れる。アンコールでは
新曲「言い訳Maybe」を発表。最後には「ひこうき雲」が歌われ演目が終了した。
ステージ上の誰もが、”日本武道館”という大仕事を成し遂げた晴れやかな顔をしていた。
しかし、次の瞬間。
ステージ上にAKB48劇場の支配人・戸賀崎智信が登場したのである。
つづく
この記事は、集英社、AKB48ヒストリーから紹介しました。