電気掃除機
閑静な住宅街を、訪問販売の男が回っていた。
やがて、一軒の家に、男は玄関から中へ入っていった。
部屋の中に入ると、いきなりゴミ袋をひっくりかえした。
中からは、割れた花瓶、バナナの皮、魚の骨、しおれた花、衣類の切れっ端
などなど、ありとあらゆるものが出てきた。
「奥さん、こんなに散らかっていても、ご安心ください!
当社の、この最新型の掃除機があれば、2分もあればきれいになります。
もし、出来なかったときは・・・その時は私が、代わってきれいに食べて差し上げますよ!」
すると、奥さんは、台所から塩と、コショウを持ってきた。
「奥さん、これは何の意味があるんですか?」
「この方が食べやすいかなっと、思って。
今日、このあたり一帯、計画停電なんですよ」
このネタは、週刊新潮より、お借りしました。