グリコのマークの「走る男」、あれは誰だ?
子供のころから、おまけがほしいと言ってはグリコを買い求めた覚えのある人は多い
だろうが、パッケージのマークの「走る男」っていったい誰なのか?
「走る男」が登場したのはグリコ創業の直後、大正11年ごろ。この図案を考案したのは
今は亡き創業者の江崎利一だが、本人がデザインしたのか、当時のイラストレーターに
描かせたかは定かでないそうだ。モデルになったのは、一説によると大正後期に極東オリンピック
大会で活躍したフィリピンの陸上選手、カタロンと言う。200メートルを22秒51で
走り銀メダルに輝いたアジアの星である。
ただ、この元祖「走る男」の顔は、女子社員から「表情が硬い」と不評だったため、
早々に変更されている。昭和初期、戦前のころのキャラクター(顔が大きい)は当時の
日本の陸上選手、金栗四三、谷三三五(みさご)らを描いたものと言われている。何人もの選手を
モデルにして作った結果、まとまりが付かず顔デカになってしまったようだ。
というように、「走る男」のモデルは実在した陸上選手らしいが、顔や体形なども時代
とともに微妙に変化してきているから、見比べてみると面白い。ちなみに一番
新しいものは今時の日本人に合わせてか、表情さわやか、頭は小さめ。足もぐんと長く
てかっこよくなっているのである。
「賞品1年分」って、具体的にはどのくらいの量なの?
テレビのクイズ番組やスポーツのトーナメントで、優勝者に与えられる「賞品1年分」、
スポンサーの自社製品のことが多いが、その量には何か基準があるのだろうか?
これについては、公正取引委員会でも特別な取り決めはしておらず、贈る側に任されて
いる。入浴剤やドリンク類などは、365個と言ったケースが多い。一人が1年で使う
量を概算するのかと思うと必ずしもそうではなく、女子ゴルフの某大会で出るショート缶入り
ドリンク1年分とは、なんと3650本(1日10本!)。そのほか、、新潟で開催される
ゴルフのオープン大会のコシヒカリ1年分は180kg
、大相撲のガソリン1年分は2000リットルと、
スポーツ関連は文字通り山ほどもらえる場合がある。とうてい一人で使い切れる
量ではないから、仲間や弟子たちと分けてくださいと言ったところか。スポンサーとして
も、太っ腹なところを見せておくといい宣伝になるだろう。
1年分もらえるのはありがたいのだが、ものによっては大変なことになる。かって、テレビ
のクイズ番組でトイレットペーパー1年分を現物でもらったタレント、家中に365個
ロールがあふれて閉口したそうだ。
タレントは、クイズ番組でもらった商品を本当に使っているの?
ギャラをもらってクイズ番組に出て、そのうえ商品まで持って帰る芸能人。全く
うらやましい限りだが、複数のクイズ番組に掛け持ちで出演しているタレントは、変わり映え
のしない賞品ばかりもらっているようだ。売れっ子で高収入だから、ブランド品など
とっくに持っているだろうし、忙しくて旅行に行く暇はないだろうに、どうするんだろう?
本当はお金でもらうか、どこかで換金しているのでは?と言う疑念も浮かぼうという
もの。あるいは、渡したことにしているだけ・・・なんてことはないだろうか。
現実には、芸能人はイメージが売り物だから、ディスカウントチケット店で換金
しているところを写真週刊誌に撮られたり、金に汚いとのうわさが立っては大変。ほかの仕事にまで
差し障りが出てしまうので、あくまでも慎重である。要らないものなら、所属事務所や
マネージャーで山分けにする。
ダイヤモンドや時計は分けることができないので、若いスタッフの
結婚祝いなどに贈ることが多い。また、旅行については、旅行券が出された場合、その
後のことは事務所に一任してしまう。チケットでもらった場合は無記名にしておき、
本人の家族や知り合いが行くことがほとんどだという。
実情を聞くと、おこぼれにあずかるスタッフまでもがうらやましくなってしまう!?
備考:この記事は、コスモ出版 新雑学研究会編 通勤電車を楽しむ本
よりお借りしました。