これを書こうかどうか迷ったけど
お前が生きてた証しとして、書くことにする
オレが高校３年の夏、クラブが終わって当時２階の自分の部屋
机に座って、ぼ～～～っとしてたんだ
机の前は、ベランダでね
突然「みゃ～～みゃ～～～」とうるさいんだわ
ベランダを見てみると、野良猫が子猫を５、６匹産んでた
うわ～～～こんなとこでかなんなぁ～～～と思てたら
２日後くらいに、鳴き声が無くなったんだ
「ネコの引っ越し」というやつだね
一応、ベランダの下を覗き込んだら、奥の隅の方に小さな影がある
よく見りゃ～、未熟児 目ヤニいっぱいの骨と皮だけの子猫が・・・・・・
しかたなんで、ベランダの上に置いて目ヤニをとって
ミルクをお皿に入れてやった
でも 飲まん 飲む気力がないんだ
どうしようか悩んだが、鼻にミルクをちょっとつけてやった
そうすると、ペロリ また ペロリ
何回か繰り返してやった
そうこうしてると、見違えるほど元気になりやがった
当時 他の猫も飼ってたんで、暫く 素直に部屋に入れることはなかった
オレがエサをやるもんだから、ベランダに居ついてしまってね
仕方ないんで、そこらにウンコもされたら始末悪いんで
砂を置いてやった・・・・・・・・
でね 小さな子猫がずっとオレを窓から探してるの・・・・・
しゃ～～～ないよね
いつの間にか いっしょに寝てたよ
オレ お前の命の恩人やで！
ここ最近は、糖尿病も患ってたな
１９年っちゅうたら 人間でいうたら１００歳超えてるんとちゃうか
最後は、寝たきりになってしもたけど・・・・・
医者に限界言われて、１週間はがんばったな
死ぬ１日前、実家に見に行ったとき
寝たきりのお前を撫でてやった
そしたら お前 持ち上がらへん頭を懸命に上げて
こっち見て「ゴロゴロ」言うてたな
それも３回 あれは 最後のあいさつやったんか
夜中の３時４８分 携帯がなったよ
オレは もう覚悟が出来てたから・・・・・・・
お前を見ても、不思議と涙は出んかった
１９年 晩年は、点滴とか痛い思いもしたろうけど・・・・・・
最後は、森田家全員で動物霊園にお前を焼きにいった
さすがに涙が出てもうたな・・・・・・・
息子は、産まれた時からお前といっしょにいたから
今から焼かれるお前を泣きながら、しばらく撫でてたよ
お前が火葬されるとき
「ありがとう」
この言葉しか頭に出なかったわ
数分後、お前は骨だけになった
森田家みんな、最後までやりきった感があってな
これで無事天国へ行けるやろうと・・・・・・・
死にかけてた猫が１９年間
上等じゃんか
最後にさ しっかり天国から森田家を見守ってくれよ
ありがとうな
チビ
２月４日（土） 夜中の３時４８分
１９年と６か月でした
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