めぐり逢えたら…46 | Qpのブログ

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「ただいま~♬」

2人で元気良くスタジオに戻った。

まだ監督もカメラマンさんも戻ってない。

先にメイクを直してもらうため2人でメイク室に行った。

「ただいま~」

「もぉ~!ヒョン!どこに行ったかと思いましたよ!」

スンリ…声デカイよw
「あ~悪い…」

「で?上手く行きましたか?」
テソンが遠慮がちに聞く。

「さぁな…俺達もまだ見てない」

実際、どんな映像になってるか…想像もつかなかった…。

「先生…メイク直してもらっていいですか?」

「は~い♬2人とも座って~w」

メイクの直しが終わる頃、撮影に出ていた監督はじめスタッフが戻ってきた。

「どうでした?」

すかさず監督に尋ねる。

「うんうん…見てみるか~?」

みんなでモニターに集中する。

粗い画質…。

駐車場に停まった1台の車…彼女が店に入りソフトクリームを手に戻る。

お互いの顔を近づけ何やら話している。

唇を重ねる2人…。
始めは彼女から…次第にキスの主導権が男に移る…。

見つめ合い、そして車を出す。

音のない映像は、見る人の想像力を掻き立てられる。

でも、まさか車の中で俺達がマジに愛を確かめ合ってた…っなんて思わないだろうなw

「どーだろ?いい感じに撮れたと思うんだが?」

「バッチリです♬」

まるで始めからの予定だった~っと言わんばかりに自信タップリな顔をした。

「さぁ!スタジオでの撮影を再開するぞぉ~!2人とも、この調子で行こう♬」

「はい♬」
「はい」

2人で顔を見合わせて笑ったwww

もう一度カメラアングルと動きが確認される。

「ヨコ、一発勝負だよ」

「うん!大丈夫!早く終わらせてご飯食べに行く~♬w」

「そっちかっw」

「ふっふっふw食べなきゃ~体もたないでしょ?」

自分の言った事で赤くなるwww
可愛い~♡

「はーい!2人とも準備いいかな~?本番行くよ~!」

ヨコが静かに目を閉じる…。

ひゅーーーーーーーーーーっ、はぁーーーーーーーーっ

ゆっくり目を開けたヨコは、俺の知ってるヨコの中で1番セクシーでキュートだった。

*********************

メンバーに黙ってスタジオを飛び出してから、どれくらい時間がたったんだろう…。

タクシーを捕まえ一人部屋に戻った。
足元でボスがじゃれて来る。

ベッドに横になり天井を眺める。
時々、口を舐めてくるボスの背中を一点を見つめながら撫でていた。

クゥーン クゥーン

いつも帰ったらボスが疲れるまで遊んでやるのに、今日はそんな気分じゃなかった。

ベッドの上にボールや靴下、おもちゃをせっせと運ぶボス。

「ごめんな~、今はそんな気分じゃないんだ…」

僕の気持ちを知ってか知らずか…何時の間にかボスが僕に寄り添うように身体を丸めて寝ていた。

目を閉じて考える…。

決めた…いいんだよな?これで…。

2人とも失いたくなかった。
彼女に辛い選択もさせたくなかった…まっ…選択するまでもないかもしれないがっ…。

コレが最後…最後…彼女への想いを断ち切るつもりで、心の思うままに身体が動いた。

断ち切りたかったのに…まだ唇にヨコの感触が残ってる。

「え~い!」

重い体を起こす。
隣で寝ていたボスが驚いて飛び起きた。

着替えて自分の想いを振り切るように走りに出る。

散歩に行けると思ったボスが玄関に先回りしてる。

「後でな~」
頭を撫で家を出た。

もう辺りは暗くなっている。

いつもよりスピードをあげて走った…心の痛み以上の体の痛みが欲しかった…。

体の痛みが心の痛みを軽くしてくれる…。

きっと一緒に痛みが取れる…。

「ハァハァ」

春と言えども夜の風はまだ冷たい…息があがる…冷たい空気が肺いっぱいに入り胸が痛かった。

痛いよ…。
胸が苦しいよ…。

その場でうずくまって泣いていた。

車の走る音が僕の泣き声を消してくれる。

本当にコレでおしまいだから…。

ヨコの笑顔が浮かぶ…守りたい。

そのために僕が諦める事が必要なら喜んでそうしよう。

覚悟を決めて、また走り出した。
涙はない…いつものペースで部屋に戻りシャワーを浴び支度をする。

スタジオを飛び出た時は、まだ外は明るかったが今は真っ暗で人影もまばらだ。

まだ撮影は終わっていないだろうな…。

みんな心配してる…それに何より、時間が経てば経つほど顔が合わせ辛くなるのを知っていた。

「さぁ、行ってくるよ」

玄関で見送るボスに声をかけスタジオへと向かった。

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