私の父は、私が生まれる前から夫の父親に絡まれていた。
夫の父親は官さんで、私の父は技術職。
特に給与面で「少なかろう」と、嘲られていた。
私の母は、「あなたは負けていない!」と、なにかと父に競わせたがったが、実際頭脳も、腕っぷしは特に劣ることはないだろう。しかし父は、喧嘩の土俵にあがろうとせず、それでも強引にセッティングされる顔合わせの場では、いつもはにかみながら受け流していた。
私は今、父の仕事の末端を目指して勉強している。
とても難しいが、感じるのは、楽しさだ。胸が躍る。
父は幸せだったのかもしれないなと、今更ながら気付く。