続いては、何気に久しぶりなトレジャーハントでお楽しみ頂きたい。
最近映画やアニメを良く見てて、それにハマればハマる程その主題歌や劇伴にもトリコにされてしまう、と言う作り手の思惑通り素直に需要しちゃう自分が悔しいやら可愛いやら。
今日取り上げる2作品もそんな風に見つけた新しいお宝よ。
ASIAN KUNG-FU GENERATION
"迷子犬と雨のビート"
で、レンタルして最近良く見てる「四畳半神話体系」と言うテレビアニメがすげえ面白い。
「四畳半神話体系」
発足以来「ハチクロ」や「墓場鬼太郎」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「もやしもん」など良質な作品ばかりを世に送り続ける「ノイタミナ」枠にて'10年に1クールだけ放映されていた作品。
アジカンのCDジャケットのアートワークでお馴染みのイラストレーター・中村祐介が関与した魅力的なキャラクターがウニョウニョ動き回る、所謂並行世界を舞台に青春時代の鼻を摘みたくなるような青臭くバカらしい日常を詩的に描いた傑作。
ちなみに、'10年度の文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞も受賞してたりなんかします。やるよね。
で、ソニーミュージックがスポンサーな為ソニー所属のミュージシャンたちが担当した主題歌も毎度作品の世界観を色濃く彩ってくれ、ハチクロのYUKIや鬼太郎の電気グルーヴを例に挙げるまでもなくアニメとセットで素敵な記憶を残してくれたナンバーが数知れず。
で、鼻を摘みたくなるような青春の青臭さを描く本作に置いては、まさしく鼻を摘みたくような青春の青臭さを可視化するコトに掛けてはロキノン界隈でも随一のアジカンが、同年リリースの15thシングルでオープニングを飾ります。
思い起こせば、青春の青臭さや汗臭さをまんまグルーヴ化したような"遥か彼方"の臭みの記憶は鼻腔が覚えてるわよ。
とは言いながら妙にオトナっぽく洗練されてしまった近年の彼らにはオレとしても然して関心もなく、
本シングルも恥ずかしながらリアルタイムでは良い反応が出来ず、どうにも座りの悪いタイトルだけが記憶に残っていただけ。
ただ、こうしてアニメを通して耳に触れた本曲のキュートな三拍子で描かれるこの高揚感は、どうでも良い御託を抜きにすれば抗えない魅力があるのも確か。
すっきりと整頓されたギター、ベース、ドラムのハネたビートと、華やかなホーンの音色が愛くるしいグルーヴを形成。思わず小躍りしたくなります。
ガチャガチャと汚らしいバンドサウンドでドカドカとロックしてこそアジカンでしょう、と言う人には退屈この上ないでしょうし、裏切られた気分にさえなる所でしょうが、
一皮も二皮も向けて、手前味噌なコトに「今までの曲で一番会心の出来の曲」とゴッチ自身が語るように、ミニマムでシャープな骨格は間違いなくベテランらしい表現。
だいたいいつまでも"崩壊アンプリファー"の出涸らしみたいなコトやられても何だし、それならそれでいつまでも「Weezerに憧れてる中2」から抜け出せないわね。とか生意気な論評も飛ぶわよ。
うるせえ、衝動だけぢゃおまんま食えねえんだよ。
何より本アニメのポップでコミカルな部分にこの上なくフィットしてる、このトータルでの聴き応えを前にすれば、「昔は良かった」と訳知り顔でノスタルジーを語るコトは全く価値が無い。
そんなコトごちゃごちゃ語ってる間にバンドは高みを目指し、見たコトもない景色をリスナーに見せてくれてる。
それが凄くカッコ良いコトのように思える。
いしわたり淳治&砂原良徳+やくしまるえつこ
"神様のいうとおり"
アニメのポップでコミカルな部分を描いたのがオープニングのアジカンなら、エンディングを飾る本曲は作品の世界観に何となく横たわるミステリアスで物々しい空気感を補完する傑作。
元スーパーカー、なんて説明もよもや不要な程チャットモンチー以降売れっ子街道を爆進するいけすかない音楽プロデューサー・いしわたりと、
元電気グルーヴ、なんて説明はまだあった方が良いマリンちゃんコト砂原氏の強力タッグに、相対性理論・やくしまるえつこがボーカリストとして参加した贅沢ユニットによるシングル。
この三つ巴はハロプロファンに取っての「ごまっとう」並にヒキのあるコラボレーションでしょう。ロキノン男子歓喜。
一聴してマリンちゃんだとわかるクールかつちょいコミカルなテクノで、洗練されたサウンド選びがインダストリアルデザインのように良質。
えつこはえつこでチャイルディッシュかつ不気味なボーカルをかまし、背中をソワソワ愛撫されてるようよ。
聴き浸ってるとまるで「あちら側」に連れてかれ、あれ、オレこのまま死んじゃうかも知れない。みたいになります。
ほとんど丹波哲郎先生的世界観よ。


