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うたさんのプロフィールを見たら「苦手なもの:フランス」と書いてあるけど、どうしてフランスがニガテなの？ そんなプチメとかをいっぱいいただいたので、今日はそれについて、ちょっと書かせていただきます（まんがは下のほうにあります）。
昔からワタクシは「フランス」（または「パリ」）という固有名詞を聞いただけで、「フ、フランス！？」「パ、パ、パリ！」と反応し、恥ずかしさで顔が紅潮してしまうのでございます。なんでフランスで恥ずかしいのか、その理由を言葉で説明するのはムズカシイ。フランス（またはパリ）という言葉から日本人が思い描く、「と～っても、すてき」な世界が、まず照れくさくてたまりません。
「あら、ボンジュール。おひさしぶりね。」
「まぁ、お元気かしら。その薔薇色のルージュ、あなたの肌の色にとってもお似合いよ。」
「あなたの爪の色も、素敵にお似合いだわ。それにしても、ご覧になって。久しぶりにお出かけしてみると、パリもずいぶん陳腐になったものねぇ。」
「ウィ、同感だわ。あちらのカフェーでショコラでもいかがかしら？あたくしの、お気に入りですの。とっても綺麗なギャルソンがサーブしてくれましてよ。」
「それは、素敵。よくってよ、クロック・ムッシュウでも頂こうかしら。」
「セ・シ・ボ～ン」
「ほほほ、トレビア～ン」
きゃああああッ！
いま、こうして書いていても赤面してしまいますのですッ。
子供の頃、こういう素敵な世界を小学校の保護者会で体現してしまおうとする「おそるべきマダム（同級生の母親）」が、何度か僕の家に来たことがありました（なぜか母になついてしまったのです）。僕も母も姉も、彼女が帰ったあとで彼女のモノまねをしては頬を赤らめたものでございました。
「おフランス・すてき・イメージ」が、歌川を赤面させるようなすてきなマダムを、世の中に山ほど作り出してまいりました。フランスのチカラは、すごすぎる。すてきなマダムの頂点ともいえるシャンソン歌手たち、美輪明宏だって、戸川昌子だって、梓みちよだって、フランスのチカラがなかったら現在のような形では存在し得るはずもございません。宝塚歌劇団だってフランスがなかったら、あんなギラつき方はしなかったはずでございましょう。彼女らを生み出したと思うと、やっぱフランスのチカラは並大抵ではございません。フランスのチカラは、恐ろしい。
佐川満男が歌う「フランス人のように」という曲。
ワタクシにとってはおそろしい歌でございました。
うちの近所には、「パリのクリーニング店・メルシーヌ」というクリーニング屋があります。それを見るにつけ、フランスのチカラを思い感慨にふけるワタクシ。これこそ、フランスには他の国にはないチカラがある動かぬ証拠。「ベルリンのクリーニング店・ダンケシェー」とか「ワシントンDCのクリーニング店・サンキュー」なんて、聞いたこともございませんでございましょう。
フランスのチカラ
フランスのチカラを、簡単に体感できる方法があるのを、皆さまご存知でしょうか。
あなたの名前や身の回りのものの名前の末尾に、「ヌ」をつけて音読してみてくださいませ（できれば、指先をエレガントな形にして、ちょっと気取ったアクセントで）。歌川泰司のタイジだったら「タイジーヌ」、おせんべだったら「オセンベーヌ」（「ヌ」がうまくマッチしない場合は「リーヌ」をつけてみましょう。ex.「じゃこ」→「じゃこりーぬ」、「べんじょ」→「べんじゃりーぬ」）。末尾に「ヌ」をつけただけで、あなたも、あなたの身辺も、たちまち華やかになってしまうのでございます。
「ヌ」のチカラ、すなわちフランスのチカラが、おわかりいただけることでございましょう。ああ、「ヌ」っておそろしい！あらゆるものをパリ風・華やかにしてしまう力を持つ、50音の中で一番おそろしい文字でございます。
自分はまだ、フランスには行ったことがございません。怖いのでございます。自分の中の何かが目覚めてしまいそうな気がして。しかも、フランスで目覚めたビラビラした自分が真実の自分なのだとしたら、どうしたらよいものでしょう。青春時代、そんな想像をしては、ぞわわわと戦慄が走ったワタクシでございました。
フランスのチカラ
実話・フランスのチカラ@ニチョ
半年間のパリ赴任で、すっかりフランスかぶれしたNくん、行きつけのバーでもパリジェンヌ気取り。ニチョのバーでも「これから僕をピエールって呼んで」と言い出すしまつ。
会話の中でファミレスの「ROYAL HOST」をフランス語風に、「ロワイヤル・オスト」と発音して、マスターや他のお客さんの逆鱗に触れました。
「じゃあアンタ、大好きなPACHINKOもフランス語読みでパシャンコって言いなさいよッ」と、マスターが一喝。
以来、彼のあだ名は「ぱしゃん子」になってしまったそうです。
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昔からワタクシは「フランス」（または「パリ」）という固有名詞を聞いただけで、「フ、フランス！？」「パ、パ、パリ！」と反応し、恥ずかしさで顔が紅潮してしまうのでございます。なんでフランスで恥ずかしいのか、その理由を言葉で説明するのはムズカシイ。フランス（またはパリ）という言葉から日本人が思い描く、「と～っても、すてき」な世界が、まず照れくさくてたまりません。
「あら、ボンジュール。おひさしぶりね。」
「まぁ、お元気かしら。その薔薇色のルージュ、あなたの肌の色にとってもお似合いよ。」
「あなたの爪の色も、素敵にお似合いだわ。それにしても、ご覧になって。久しぶりにお出かけしてみると、パリもずいぶん陳腐になったものねぇ。」
「ウィ、同感だわ。あちらのカフェーでショコラでもいかがかしら？あたくしの、お気に入りですの。とっても綺麗なギャルソンがサーブしてくれましてよ。」
「それは、素敵。よくってよ、クロック・ムッシュウでも頂こうかしら。」
「セ・シ・ボ～ン」
「ほほほ、トレビア～ン」
きゃああああッ！
いま、こうして書いていても赤面してしまいますのですッ。
子供の頃、こういう素敵な世界を小学校の保護者会で体現してしまおうとする「おそるべきマダム（同級生の母親）」が、何度か僕の家に来たことがありました（なぜか母になついてしまったのです）。僕も母も姉も、彼女が帰ったあとで彼女のモノまねをしては頬を赤らめたものでございました。
「おフランス・すてき・イメージ」が、歌川を赤面させるようなすてきなマダムを、世の中に山ほど作り出してまいりました。フランスのチカラは、すごすぎる。すてきなマダムの頂点ともいえるシャンソン歌手たち、美輪明宏だって、戸川昌子だって、梓みちよだって、フランスのチカラがなかったら現在のような形では存在し得るはずもございません。宝塚歌劇団だってフランスがなかったら、あんなギラつき方はしなかったはずでございましょう。彼女らを生み出したと思うと、やっぱフランスのチカラは並大抵ではございません。フランスのチカラは、恐ろしい。
佐川満男が歌う「フランス人のように」という曲。
ワタクシにとってはおそろしい歌でございました。
うちの近所には、「パリのクリーニング店・メルシーヌ」というクリーニング屋があります。それを見るにつけ、フランスのチカラを思い感慨にふけるワタクシ。これこそ、フランスには他の国にはないチカラがある動かぬ証拠。「ベルリンのクリーニング店・ダンケシェー」とか「ワシントンDCのクリーニング店・サンキュー」なんて、聞いたこともございませんでございましょう。
フランスのチカラ
フランスのチカラを、簡単に体感できる方法があるのを、皆さまご存知でしょうか。
あなたの名前や身の回りのものの名前の末尾に、「ヌ」をつけて音読してみてくださいませ（できれば、指先をエレガントな形にして、ちょっと気取ったアクセントで）。歌川泰司のタイジだったら「タイジーヌ」、おせんべだったら「オセンベーヌ」（「ヌ」がうまくマッチしない場合は「リーヌ」をつけてみましょう。ex.「じゃこ」→「じゃこりーぬ」、「べんじょ」→「べんじゃりーぬ」）。末尾に「ヌ」をつけただけで、あなたも、あなたの身辺も、たちまち華やかになってしまうのでございます。
「ヌ」のチカラ、すなわちフランスのチカラが、おわかりいただけることでございましょう。ああ、「ヌ」っておそろしい！あらゆるものをパリ風・華やかにしてしまう力を持つ、50音の中で一番おそろしい文字でございます。
自分はまだ、フランスには行ったことがございません。怖いのでございます。自分の中の何かが目覚めてしまいそうな気がして。しかも、フランスで目覚めたビラビラした自分が真実の自分なのだとしたら、どうしたらよいものでしょう。青春時代、そんな想像をしては、ぞわわわと戦慄が走ったワタクシでございました。
フランスのチカラ
実話・フランスのチカラ@ニチョ
半年間のパリ赴任で、すっかりフランスかぶれしたNくん、行きつけのバーでもパリジェンヌ気取り。ニチョのバーでも「これから僕をピエールって呼んで」と言い出すしまつ。
会話の中でファミレスの「ROYAL HOST」をフランス語風に、「ロワイヤル・オスト」と発音して、マスターや他のお客さんの逆鱗に触れました。
「じゃあアンタ、大好きなPACHINKOもフランス語読みでパシャンコって言いなさいよッ」と、マスターが一喝。
以来、彼のあだ名は「ぱしゃん子」になってしまったそうです。
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