チョロQ学園第11回改造コンテスト
エントリーNo.1

ありがとうスバル360

ベース:スバル360

北海道 タキmotoGPさん


冬も近い秋の日、農家の敷地内に廃車となったスバル360が草むらの中で余生を送っている。生産されてはや数十年、走行不能になるまで働き続けた旧車は塗装もはがれ、板金も曲がりサビだらけで、タイヤさえ変形するほどの年月をこの地で過ごしてきた。しかし彼はさびしくはない。仲良しのスズメの子たちが今日も遊びに来てくれるし、オーナーは彼をスクラップにせず、いつまでもそばに置いてくれるから。オーナーが彼を廃車にする日、書き入れてくれたメッセージのあたりはいつも温かく、晩秋の北風にもこごえることはない。「ありがとうスバル360」
チョロQ学園第11回改造コンテスト
数年前に色落としをしようとアクリルシンナーに付け込んで数日放置してしまったチョロQ、色は中途半端に落ちて変形し京都の生八つ橋のように柔らかいボディになってしまいました。落胆して捨てようとしましたが、やっぱりかわいそうなので保管して数年経過・・・柔らかいボディは硬く戻りましたが形は変形したままです。廃車ゴミ箱行きになるところを今回の企画が救ってくれました。
チョロQ学園第11回改造コンテスト
細部塗装のあとガシガシとナイフで塗装を落としサビ塗装やウェザリングを加えます。タイヤはプライヤー(ペンチみたいなもの)でグチャグチャと変形させ、経年塗装を加えました。小さなジオラマにイチョウの木と枯れ草をつけ、ボディの上まで黄色になった木の葉をのせて完成・・・のはずが気が変わってスズメのフィギュアを三羽作ってのせてあります。哀愁ただよう廃車のイメージを、ジオラマ設定のオブラートでやさしく包んだ作品になりました。