他の種牛と比べても若い頃から精液の質が高く、頭角を現し、評判が広がった。

 多くの種牛は引退とともに処分されるが、宮崎県の畜産業に非常に貢献した「安平」は、最期まで飼い続けようと、同事業団で飼育が続けられていたという。残された精液は「貴重な遺伝子資源」として、今後も、品種改良や研究に活用される。

  同県国富町で肉牛約220頭を飼育する畜産農家の笹森義幸さん(47)も「宮崎牛ブランドを支えてくれた宝」とその存在の大きさを語る。

 笹森さんは、高品質の肉牛を育てていることなどから、1998年度に農林水産祭で内閣総理大臣賞を受けた経験がある。そんな農場経営を支えたのが「安平の子どもたち」だったという。

 笹森さんは「(安平の子どもには)モモまでサシが入り、無駄な肉が少ない。すばらしい肉質の子どもが生まれる」と、安平の力を語る