『健康食品』って「安全」なのでしょうか?

 

「健康」のための「食品」なんだから「安全」に決まっているじゃん!

 

なんて思っている方がほとんどだと思います。

 

では、そんな方々に問います。

①『健康食品』の品質は「保証されている」、と言えるのでしょうか?

②『健康食品』には「副作用はない」、と言い切れるのでしょうか?

③『健康食品』は「医薬品ではない」ので当然「医薬品が含まれていない」、と言い切れるのでしょうか?

④そもそも「食品」は「安全」なのでしょうか?

⑤私たちが日ごろから口にしている「食品」。それらは「安全」「安心」だから食べているわけですが、そもそもその「食品」は『人間に美味しく食べてほしい』と思って存在しているのでしょうか?

 

⑤の結論から言えば、「野菜」や「お肉」などの「食品」は、決して「人間に美味しく食べてほしい」と思って存在しているわけではありません。

「ふぐ」には毒があり、「ウナギ」にも毒があります。

「ワラビ」にも毒があり、「ジャガイモ」にも毒があります。

「鳥」「ブタ」「牛」も、生では食べにくく、殺されるときには「抵抗」をします。

私たち人間は、その毒などをうまく「処理」してその「食品」を美味しく食べているわけですが、元々から考えると『「食品」は「安全」』とは言い切れません。(④)

 

実際、我々が毎日食べている「食品」のほとんどは、何らかの「処理」が施されており、その「処理」があるからこそ大抵の人には「安全」と言っているわけです。

ということは、「無添加」「無農薬」「天然」が必ずしも「安全」と言い切ることはできないということになります。(この場合、「食品」以外に「化粧品」なども注意が必要です。)

 

すると、『健康食品』は「安全」と言い切ることができるでしょうか?

がんに効く!ダイエットに効果的!などの聞こえのいい話的な文句や、大きな文字で「無添加」「無農薬」「天然」などの文句をうたっている『健康食品』がインターネット上にはたくさんあります。

しかし、そんな多くの『健康食品』はすべてが「健康のために作られた食品」とは限りません。

 

『健康食品』にはいろいろあります。

トクホや栄養機能食品などの『健康機能食品(4種類)』は、国の厳しい審査や表示の規制、何かあったときの責任の所在が明確なものです。

 ・特定保健用食品(トクホ):国が審査し認可しています

 ・特別用途食品:国が審査し認可しています

 ・栄養機能食品(ビタミン、ミネラルの一部)

 ・機能性表示食品:企業の責任が義務付けられている

 

しかし、上記以外の『いわゆる健康食品』の中には、販売前の審査や製品としての安全性や有効性が確認できていないもの、製造管理に問題があるものも含まれています。

また、中には、成分が一定量に調節されていない製品があったり、不純物(金属など)が多量に含まれている製品や「医薬品」に使用される成分が含まれている(いた)製品まで存在します。

すると、『健康食品』には「副作用がない」とは言い切れません。(①②③)

 

『健康食品』は「医薬品」並みの品質管理がなされているものではありません。

しかし、毎日飲むような『健康食品』に気を遣わず、聞こえのいい文句に惑わされ安易に手を出したりする方は多いのではないでしょうか。

日常的に使っている「塩」や「砂糖」などの調味料でさえ摂取しすぎると体に悪影響なのにもかかわらず、「食品」だからと言って「どんなに食べても大丈夫」と言えません。

例えば、急須で入れた「お茶」を飲むのと「カテキン」を含む『健康食品』(錠剤など)を服用するのでは、体内に摂取されるカテキンの量が違います。

錠剤で簡単にとれる!成分をぎゅっと凝縮!100%カテキン!などとうたう『いわゆる健康食品』を見た時、「この摂取分を急須で入れた「お茶」で換算すると何杯になるのか?」と考えるのではなく「手軽に取れるということは過剰に取ってしまう危険があるのでは?」と考えるべきなのです。

 

そのため、『健康機能食品』と『いわゆる健康食品』は別のものと考える必要があります。

もし、あなたが『健康食品』を取りたいと思うのであれば、『健康機能食品』を利用しましょう。

『健康機能食品』は、国が販売する企業に対して以下のものを要求しています。

A:消費者庁に企業の責任で登録するよう要求

B:有効性の根拠の提示を要求

C:安全性検討条件の提示するよう要求

D:一応の品質管理を要求

E:医薬品等との相互作用情報を要求

F:表示に関する規定を比較的細かく規定するよう要求

G:健康被害情報の収集体制を要求

 

この要求をクリアできたものが『健康機能食品』なのです。

画面に出てくる売り子さんや、これですっきり治りましたというおじちゃん、おばちゃんが薦めるモノと、上記の要求をクリアしたモノと、どっちが信頼できるのか?

 

毎日のものだからこそ『健康食品』にも気を使い、ネットやSNS、聞こえのいい文句などの不確かな情報に惑わされないよう、保証ある「安心」「安全」を考えるのであれば『健康機能食品』を選択しましょう。

なお、持病がある方やお薬を服用している方で『健康食品』を摂取している方やこれからしようと思っている方などは、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

 

参考資料:

最近の健康食品をめぐる問題 (長村洋一 鈴鹿亀山薬剤師会勉強会 2019/9/12分配布資料)

 

参考URL

https://hfnet.nibiohn.go.jp/

http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/doc/

人間が長生きしているのと同じように、飼い犬・飼い猫のような動物たち(ペット)も長生きできる時代です。

私が子供の頃は、ペットと言えば「犬」で、外で飼われ「番犬」としての役目が主流だったと思います。

私には2匹の「犬(初代番犬:プクプク、二代目番犬:ジョン=ドラゴロウ=ハラス=ムース=ポチ)」がいましたが、今思えばもっと「散歩してあげればよかったな」と思うくらい、何にも彼らにしてあげられなかった(というか何もしなかった)なと思います。

現在では、ペットは「家族の一員」として位置づけられ、なんとその数は15歳未満の子供より多い数なんだそうです。(ペットの数:約18446000頭(犬が約892万頭、猫が約9526000頭)/15歳未満の子供の数:約1571万人)

 

さて、ペットの寿命が長くなるということは「疾病の多様化」につながるため、人間と同じように「肥満」や「糖尿病」などの生活習慣病を発症するペットも年々増えているんだそうです。

海外ではペットの薬物治療にかかわっている「薬剤師」さんがいます。

その「薬剤師」さんは、獣医師から薬局法に基づいた処方箋をFAXや郵便で受け取り、調剤してから飼い主に届けるという人間と同じような業務を行っています。

 

日本でも、獣医さん以外にペットの薬剤に関して関わっている「薬剤師(ペット薬剤師・動物薬剤師)」さんがいますが、海外のようには広く認知されてはいません。

しかし、飼い主さんは薬に関する相談先を必要としているということが調査で分かったんだそうです。(飼い主79名にアンケート(そのうち50代以上が62%))

 

飼い主さん(56名)が、そんな薬剤師に相談したい案件は以下のようなものです。

①服薬方法(53.6%)

②健康維持(48.2%)

③効能効果(39.3%)

④副作用(37.5%)

⑤用量(28.6%)

結果を見てもわかるように、ごく普通のことが相談したいみたいです。

逆に考えると、人間の場合は「服薬指導」というカタチで薬剤師から患者さんへ伝えるごく普通のことが、ペットの場合には処方時に「伝わっていない」とも考えられます。

人間もそうですが、ペットの場合でも「気軽に相談できる窓口」を必要としているそうです。

 

飼い主さん(72名)が、薬を服用させる際に困っていること(AB)・工夫していること(CD)は以下の通りです。

A:薬をご飯に混ぜても薬だけ残したり吐いたりする(15.3%)

B:薬の飲ませ方がわからない(2.8%)

C:好きな食べ物や飲み物に混ぜている(6.9%)

D:チーズにくるむ(4.2%)

 

他にも困っていることはたくさんありましたが、やはり「飲んでくれない」が多くのキーワードとなっています。中には暴れたり逃げたり隠れたりするペットも。子供よりも大変な「服薬」は、ペットは勿論、飼い主をもトラウマにさせること必至です。

 

アンケートに協力してくれた飼い主にも注目です。半数以上が50代以上と、高齢になるにつれペットを飼う率が高くなっているということでしょう。

そうなると、「家族の一員」として飼っているペットを持つ飼い主さんは、ペットとずっと居たいと思うでしょうし、もし飼い主が病気になった時や介護施設などに入居しなければいけなくなった時などに、ペットとともに受け入れる体制があるのかも問題になってきます。

 

現在、地方のほうが都市部より動物病院が少ないんだそうです。

ペットに何かあったときに気軽に相談できる体制を少しづつでも確立できれば、ペットは勿論、飼い主の負担軽減にもつながることでしょう。

この調査報告を見て、これからの「薬剤師」は人も動物も分け隔てなく、薬に関する知識を身につけるべきだなと思いました。

私は、ペットに何かあれば、薬のことであれば近くの薬剤師さんに相談してもいいと思います。たとえ、その薬剤師さんに知識がなくても、少しでも、きっとあなたの力になってくれると思いますよ!

 

参考資料:

日本薬剤師会雑誌 Vol.71 September 2019

参考URL

https://saorikuroda.com/

https://www.jsvetsci.jp/10_Q&A/j20180508.html

http://yakuzai-honto.com/job_contents/blog-job_contents/post-965/

「おくすりえほん」のLINEスタンプ第3弾がやっとできました!

 

LINE STORE URLhttps://line.me/S/sticker/8951790

 

今回は24個のスタンプが利用可能です。販売価格は120円です。

 

今回のスタンプは、さかえ薬局でお出しする「薬袋」に使用している、時期・季節限定の画像を中心にスタンプにしています。

中でも「令和のスタンプ」は、201951日だけの使用のために作成した、幻のスタンプ!

きゃー!

 

そして「くすりんのだいぼうけん」からも3種類のスタンプが利用可能です。

やったね!

 

というわけで、知る人ぞ知る迷作「おくすりえほん」と「くすりんのだいぼうけん」のスタンプ、LINE STOREにて好評(?)発売中です!

 

 

無理に購入しなくてもいいんだからね!

 

<おくすりえほん>

https://docs.wixstatic.com/ugd/969fb7_667344d9f5494db9ae3e5a25b48c1090.pdf

 

<くすりんのだいぼうけん>

https://docs.wixstatic.com/ugd/969fb7_ab26814599c94fd2a301d1c6e91c006a.pdf

「湿布薬」や「ビタミン剤」「花粉症」のお薬の一部が「保険適用外」になるというニュースが最近話題です。

同じような効果の市販薬(スイッチOTC)で代替できる一部の薬剤は「公的医療保険の対象外」としたり、「自己負担を増やしたり」する方向で検討に入っており、国としては「医療費抑制」につなげたいと思っているためです。

「花粉症」のお薬に関しては、医療機関を受診して処方される花粉症薬のうち、同じような効果の市販薬で代替できる薬を公的医療保険の対象外とすれば、年間597億円もの薬剤費を削減できると試算しているそうです。

 

現在スイッチOTC化されている「花粉症のお薬(第2世代抗ヒスタミン薬)」は以下のようなものがあります。

~市販薬(処方薬:成分名):特徴~

①コンタック鼻炎Z、ストナリニZ(ジルテック:セチリジン塩酸塩):効果はまあまあ、眠気は少ない 重大な副作用(0.1%未満) 痙攣

②ザジテンAL鼻炎カプセル(ザジテン:ケトチフェンフマル酸塩):効果は強いが眠気も強い 慎重投与:てんかん等の痙攣既往患者 重大な副作用(頻度不明) 痙攣

③アレジオン20(アレジオン:エピナスチン塩酸塩):効果はそこそこ、眠気も少し弱い

④エバステルAL(エバステル:エバスチン):効果は普通、眠気は少し弱い

⑤アレグラFX(アレグラ:フェキソフェナジン塩酸塩):特に眠気が出にくい

⑥クラリチンEX(クラリチン:ロラタジン):特に眠気が出にくい

 

この「第2世代抗ヒスタミン薬」は、「効き目は穏やか」で、「眠気などの副作用が現れにくくなって」いるお薬です。(個人差はあります。)また、抗ヒスタミン作用だけでなく、アレルギー症状を起こしにくくする「抗アレルギー作用」もあります。

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・抗ヒスタミン作用・・・出てしまったアレルギー物質を無効化する働き。アレルギー症状を治すのではなく「抑える」役目があります。今すぐ症状を改善したい場合は抗ヒスタミン薬服用が効果的。ただし、抗ヒスタミン薬は細胞から放出されたヒスタミンに対して作用するので、症状がでていない段階での服用には効果はありません。

・抗アレルギー作用・・・アレルギーの初期反応である細胞からアレルギー物質が出るのを防ぐ。抗アレルギー薬はその効果が出るまでに2週間程かかる。

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上記以外にも花粉症のお薬はたくさんあります。「アレロック」や「ザイザル」「タリオン」「ビラノア」「ルパフィン」「デザレックス」「アレサガ」はまだスイッチOTC化されていませんので、これらの薬剤は処方薬として今のところは残ることでしょう。

 

特に、新薬の「ビラノア」や「ルパフィン」「デザレックス」「アレサガ」はこれからの耳鼻科での処方が多くなると予想されます。

A:ビラノア(ビラスチン)・・・眠気がアレグラと同等かそれ以下で、速効性に優れていること、11錠の服用ですみ、価格も安め、空腹時服用。車の運転:禁止や注意なし。

B:ルパフィン(ルパタジンフマル酸塩)・・・抗ヒスタミン作用に加えて、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの原因となる血管拡張などを阻害する抗PAF作用も含まれている。車の運転:禁止。

C:デザレックス(デスロラタジン)・・・効果の持続性に優れている薬、服用回数は11錠、眠気を起こしにくく、食事の影響を受けない。車の運転:禁止や注意なし。

D:アレサガ(エメダスチン)・・・成分エメダスチンが含まれた経皮吸収型テープ剤で、1124時間効果が持続。服用困難な患者に使用できる。かぶれに注意。対象:成人(15歳以上)、小児は対象に入っていません。

 

このような新薬は、眠気が少なかったり、中には「ない」と言えるくらいのレベルのものもあります。効果発現も特に早く、アレサガのように服用が難しい患者用の張るタイプのお薬もありますので、スイッチOTCとの差別化はできます。

 

うちのさかえ薬局は、特に耳鼻科領域のお薬をたくさん取りそろえている薬局なので、正直このニュースには少し戸惑いました(><)でも、差別化はできるし、無理無駄な服薬も減るので、いいのかなとは思っています。

 

まぁ、スイッチOTCのほうは眠気が少ないと言っても「ない」とは言えませんので、危険作業や車の運転中などにはホント注意が必要ですし、診察なしでの購入が可能ですので乱用につながらないように祈るばかりです。購入の際は必ず薬剤師に相談しましょうね!

 

参考URL

https://this.kiji.is/538642149174592609

https://www.kenporen.com/include/press/2019/201908232.pdf

https://www.okochi-cl.com/original116.html

http://e-clinic.gr.jp/kafun.html

https://www.city.kagoshima.med.or.jp/kasiihp/wordpress/wp-content/uploads/2018/01/H22-11.pdf

https://answers.ten-navi.com/pharmanews/15493/

https://kafunq.com/antihistamines/

「あおり運転」や「危険運転」のニュースが増えてきていますね。ホント残念なことです。

そんなことをする大人を子供たちはどう見ているのでしょうか?

「お酒を飲むなら乗るな!」なら「危険な運転をするなら乗るな!」と言いたい今日この頃ですが、そういう「あおり運転」や「危険運転」を通報したりする仕組みがあまりない現代社会のカタチも少し問題のような気もします。

 

さて、こういった危険行為を見たり受けたりした際、簡単にその情報を皆に知らせることのできるサイト「NumberData」が注目を浴びています。

参考URLhttps://ja.numberdata.com/

 

このサイトは、「あおり運転」などの悪質行為に関する投稿を集めた情報サイトで、車やバイクなどによる悪質行為の「抑止」を目的とした(車のナンバーから以前どんな悪質行為をした車(バイク)なのかが分かる)サイトとなっています。

 

現在のデータ(投稿件数)では、

①車両タイプ別の悪質車両ランキング第一位:軽自動車

②車種別の悪質車両ランキング第一位:プリウス

③一連指定番号別の悪質車両ランキング第一位:ナンバー8888・ナンバー1

となっています。

②のプリウスは残念ながらダントツですね。

プリウスは2019年上期でも販売台数約7万台とトップですので仕方がないのかもしれませんが、環境に気を使って乗っているのであれば運転にも気を使って乗ってほしいです。

 

サイトではナンバー以外に画像は勿論、ドライブレコーダーの映像も投稿ができます。

映像の投稿があるものはホント見ていて嫌な気持ちになるものばかりです。

ただ、データのみの投稿だけや、写真投稿がある投稿ものよりかは信憑性が高いデータではあります。

 

このサイトのデメリットは、嘘の投稿やいやがらせ目的の投稿などができる点となります。

が、全ての投稿を信用する方って実際いるんでしょうかね?(><;)

 

さて、やはり気になったので私の車のナンバーを検索してみました!

はい、安心しました。ありませんでした!

 

「名古屋走り」「茨城ダッシュ」「伊予の早曲がり」「ハンドルを握ると人が変わる」など、もう恥ずかしく感じないといけない時代。

気持ちにゆとりのある、安全運転を心がけましょうね!

 

参考URL

https://jafmate.jp/blog/car/190711-20-1.html

授乳中、子供のことを思い「お薬を飲まない」という選択をするお母さんは多いかと思います。

 

このブログでも、以下のようにいろいろお話ししました。

参考URL

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485515005.html (気になる!妊婦・授乳婦の質問に答える)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514512.html (母乳とくすりハンドブック)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485513902.html (「治療のために妊娠中でも使われる薬の例」と「妊娠中・授乳中に注意すべき漢方薬一覧」)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514228.html (お薬と妊婦さんと胎児への影響)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514284.html (妊娠前、男性側への投薬に注意がある薬剤)

 

しかし、それでも不安はぬぐえない方もいるのではないかと思います。

 

臨床で用いられるお薬の多くは、母親が服用すると母乳中に移行し、それを児が飲むと児の血中に移行し薬剤の影響が現れる場合は「あります」。

しかし、「母乳に移行するからダメ」と考えるのではなく、『母乳にどのくらいの量が移行するのか?』と考えることが大切です。

 

この『母乳にどのくらいの量が移行するのか?(薬剤の母乳中への移行のしやすさ)』を数字に置き換えて表しているものに『RID(相対的乳児投与量)』というものがあります。

 

RID』が100%であれば、「乳児が母乳を介して摂取する薬の量」と「母親が服用した薬の量」が同じことを意味します。まずそのような薬剤は、普段使用する一般的なお薬の中にはありません。

一般的に『RID』が10%未満であれば児に対する影響は少なく、安全性は高いと考えられていています。

実際、臨床で用いられる薬の多くは1%未満となっているため、万が一、移行していても影響を与えることは「適正使用であれば」ほとんど「ない」と考えていいのです。

 

RID』で注意することは以下のような時です。

①『RID』が低い薬剤でも「大量に使用」した時

 ②「抗がん剤」は『RID』が低くても通常は使用しない

 ③覚せい剤などの「乱用薬物」の使用時

 ④「半減期の長い薬剤(特に抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬など)」を使用する時

 

RID』の高い薬剤の例は以下の通りです。

 ・アミオダロン塩酸塩(商品名:アミオダロン)・・・RID(%):9.58-43.1

 ・エトスクシミド(エピレオプチマル・ザロンチン)・・・31.4-73.5

 ・コルヒチン・・・2.1-31.47

 ・シメチジン(タガメット・カイロリック)・・・9.8-32.6

 ・ソタロール塩酸塩(ソタコール)・・・25.5

 ・ゾニサミド(エクセグラン・トレリーフ)・・・28.88-44.1

 ・トピラマート(トピナ)・・・24.68-55.65

 ・フェノバルビタール(フェノバール)・・・24

 ・フルコナゾール(ジフルカン)・・・16.4-21.5

 ・メトクロプラミド(プリンペラン)・・・4.7-14.3

このような『RID』が高い薬剤を服用している場合は、医師や薬剤師に相談し『RID』の低い薬剤に変更することを検討するなどしましょう。

 

母乳には栄養や免疫など、児にとっても母親にとってもたくさんのメリットがあります。

悩まず相談し、たくさんの情報に惑わされずに安易な母乳育児の中断を避けましょう。

 

参考資料:

日経ドラッグインフォメーション 8/2019

参考URL

http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse2445.pdf

http://www.jiho.co.jp/Portals/0/ec/product/ebooks/mag/cho/cho1704/cho1704.pdf

割合を表す単位は?と言われると「%(パーセント)」を思い浮かべるでしょう。

「%」は「百分率」を表すときに使用する記号で「100分の1」を表します。

 

「パーセント」は近代ラテン語「per centum(ペル ケントゥム)」からきており、「百ごとの・百につき・百分の一」という意味があります。

centum」は100を意味し、「century100年、1世紀)」の語源にもなります。(「centuria(百の集まり)」からきている。)

 

さて、この「%」には多くの仲間がいることをご存知でしょうか?

0.01は「1%」と書きます。

じゃあ、0.001は?となると「0.1%」?

ではなく「1 ‰」、そして0.0001は「0.01%」ではなく「1 (又は1bp」と書くことができます。

 

」は「パーミル(又はプロミル)」といい、「千分率」とも言います。

又はbp)」は「パーミリアド(又はベーシスポイント)」といい、「万分率」とも言います。

 

また、大気汚染のニュースなどで出てくる「ppm」という単位も「%」の仲間です。

ppm」は「パーツ・パー・ミリオン」といい、「百万分率」とも言います。

1ppm」は0.0000010.0001%となります。

この「ppm」は公害分野だけの単位ではなく、食品添加物などの濃度や不良品発生率などの確率を表すこともあります。

 

さらに!

0.000000001(十億分率)は「ppb」、0.000000000001(一兆分率)は「ppt」、0.000000000000001(千兆分率)は「ppq」という単位を用います。

 

それぞれのイメージは、

 「%」は、スプーン1杯(5ミリリットル)の水に稀釈された1滴(約0.05 mL)の水。

 「‰」は、スプーン10杯(50ミリリットル)の水に稀釈された1滴の水。

 「」は、スプーン100杯(0.5リットル)の水に稀釈された1滴の水。

 「ppm」は、スプーン10000杯(50リットル)の水に稀釈された1滴の水。

 「ppb」は、ドラム缶250本分(50キロリットル)の水に稀釈された1滴の水。

 「ppt」は、オリンピックサイズ・プール20杯分(50メガリットル)の水に稀釈された1滴の水。

 「ppq」は、東京ドーム約40個分(50ギガリットル)の水に稀釈された1滴の水。

だそうです。

 

参考資料:

少しかしこくなれる単位の話 (笠倉出版社)

+-×÷のはじまり (著:原島広至)

参考URL

https://ja.wikipedia.org/wiki/Parts-per表記#ppb

インターネットで「医療 マーク」と検索すると「赤十字マーク」より多く検索される『「杖」に「ヘビ」が絡みついたマーク』が出てきます。

この『「杖」に「ヘビ」が絡みついたマーク』は、大きく分けて2種類あります。

①「ヘビ」が1匹絡みついている

②「ヘビ」が2匹絡みついている

 

さて、どっちが正しいのでしょうか?

 

まず①から見てみましょう。

①の基になったものは「アスクレピオスの杖」。

「アスクレピオスの杖」は、ギリシャ神話に登場する名医「アスクレピオス」の持つ「一匹のヘビが巻きついた杖」のことです。

「ヘビ」は、毎年脱皮を繰り返すので「若返り」を連想させ、また、古代ギリシャでは、

特に鉱泉のそばにある療養所では「神聖な動物」とみなされていました。

そして「杖」は「医の倫理」を表し、「ヘビ」の絡まる「杖」は「大地の治癒力の象徴」を表しているとも言われています。(なお「アスクレピオスの杖」は「翼」が描かれることはありません。)

 

次に②。

②の基になったものは「メルクリウスの杖」

「メルクリウスの杖」は、ギリシャ神話オリュンポス十二神に一神「ヘルメース(ローマ神話では「メルクリウス」)」が持つ杖で、元々「アポロン神」のもの(牛追いの黄金の杖(神々の伝令の証である杖、ケーリュケイオン)、又は小枝)だったのですが「ヘルメース」の作った(発明した)「葦笛」と交換した杖なのです。

「ヘルメース」は神々の使者を務めるほか、「牧畜」「商業」「盗人」「旅人」などの守護神とされている神様で、また、「水銀(Merdury)」や「水星(Mercury)」はこの神様「メルクリウス」の名に由来します。

「二匹のヘビ」は、ギリシャ神話において「ヘルメース」が2匹の蛇の喧嘩を仲裁した事に由来します。そのため、蛇は「2匹でなくてはならない」んだそうです。

「メルクリウスの杖」は、商業教育機関の校章にも採用されているため、どちらかというと、医療より「商業のシンボル」と言えそうです。

 

というわけで、「医療のシンボル」というと①が正しくなるというわけですが、何故このような2極化が進んだのでしょうか?

 

それは1902年にアメリカ陸軍医療部隊が勘違いをして「「ヘビ」が2匹絡みついているマーク」を採用したためだとされています。

 

「ケーリュケイオン(メルクリウスの杖)」の特徴として、「二匹のヘビ」以外に上部に「翼」が描かれています。

「ヘルメース」は神々の伝令使、特にゼウスの使いとして活躍しており、空を飛ぶことができる翼の生えた黄金のサンダル「タラリア」を足に履いた姿で表されているため、「ケーリュケイオン」にも「翼」が描かれているのでしょう。(たぶん)

またこの杖は、眠っている人を目覚めさせ、目覚めている人を眠りにいざなう杖と言われており、また、死にゆく人に用いれば穏やかになり、死せる人に用いれば生き返るという魔法の杖でもあるそうなので「医療」に一切関係ないとは言い難いのですが、①と②は「まったく別のもの」ではあるのでご注意くださいね。

 

参考資料:

世にも危険な医療の世界史(著:リディア・ケイン/ネイト・ピーダーセン)

参考URL

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514774.html (赤十字マーク)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514395.html (へびつかい座)

http://www.medical-wings.com/医療%EF%BD%9C薬学のシンボルについて/

https://www.karakusamon.com/egypt/asklepios.html

https://www.karakusamon.com/egypt/hermes.html

http://www2u.biglobe.ne.jp/~kanban/koukoku.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/オリュンポス十二神

http://www.jiten.info/dic/caduceus.html

https://kotobank.jp/word/メルクリウス-644421

https://blog.goo.ne.jp/raffaell0/e/ee3c1e7b41606deb44d30ff771b80921

https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘルメース

https://ja.wikipedia.org/wiki/ケーリュケイオン

『ムカデに噛まれたらどうする?』

 

実は私も一度ムカデに足を噛まれてビビったことがありました。

私の場合は、家を建ててから数か月後に家の中で噛まれました(><)

家族みんなで食事中に起きたことだったので少々凹みましたが、噛まれたのが自分で良かったのが幸いでした。

その時、私がとった対処法は『噛まれた部分を「43℃~46℃のヤケドしない程度のお湯で5分以上洗い流し(温熱療法)」』する療法でした。

この療法のおかげか、次の日には痛みも和らぎ安堵した覚えがあります。

 

この「温熱療法」は、患部を「43℃以上に保ちつづける」ことがポイントとなります。

温度が低すぎる場合(40℃以下)は、毒の酵素活性が増加し、痛みが増すため、逆効果になりますので注意が必要です。

 

しかし、インターネット上には水や氷、冷却材などで『冷やす』という真逆の方法を推奨している記事もあるのをご存知でしょうか?

「血流を減らして毒の拡散を抑制するのと症状の緩和(痛みの軽減)のためにはまず冷やす事が肝要」とか「患部を温めてしまうと血行が良くなってむしろ毒素が回るのを助けてしまう結果になりかねない」とあるため、温めるより『冷やす』ほうがいいとのことです。

 

そうなると、結局どっちが正しいの!?となりますよね。

 

まず、ムカデの毒成分は「酸性」で、症状はほとんどが「局所症状のみ」で、全身症状がでることは稀です。

毒成分の詳細は「不明」なのですが、「ヒスタミン」「セロトニン」「ポリペプチド」「酵素(蛋白分解酵素)」などで構成されています。

「ヒスタミン」は「炎症」が起きると「痛み」を起こす刺激物質のひとつです。(ヒスタミンのほかにブラジキニン、セロトニン、プロスタグランジンなどがあります。)

「セロトニン」は別名「幸福ホルモン」と呼ばれ人間の「気分」や「感情」のコントロールすると以前お話ししましたが、ここでは「ヒスタミン」の効果を増幅させる役割を持ちます。

「ポリペプチド」は部分的に毒を浸透しやすくするサポート的存在で、「酵素」は細胞を壊して「ヒスタミン」の浸透を促す作用があるんだそうです。

「アカズムカデ」の毒性が最も強力で、「セロトニン」がほとんど無く、「ヒスタミン」及び「ポリペプチド」を含みます。(次に毒性が強いムカデは「トビズムカデ(オオムカデ)」。)

そのため、対処療法の一つとして「抗ヒスタミン軟膏」や「抗ヒスタミン剤含有ステロイド軟膏」の塗布が効果ありとなります。

 

市販では「フルコートF(強めのステロイドを含む)」「ムヒアルファEX(弱めのステロイドを含む)」「ムヒS(ステロイドを含まない)」などたくさんあります。

ここで、「ステロイド」を含むものの使用には注意が必要です。

例えば、噛まれた部分が「顔」の時は、弱めのステロイドを含む軟膏剤をつけたほうがいいでしょう。(「顔」は皮膚が薄いため吸収しやすいから。)また、皮膚が厚い「手」や「足」は強めのステロイドを含む軟膏剤をつけたほうがいいでしょう。

 

というわけで、以上のことを踏まえ、イトファ式『ムカデに噛まれたらどうする!?』を下記に書いときます。(絶対これで治る!とは言えませんのでご注意ください。)

 

~イトファ式『ムカデに噛まれたらどうする!?』~

⓪症状がひどい時や小児や高齢者の場合、噛まれたのが2回目の場合、どうしていいか分からない場合等は「すぐに医療機関(皮膚科など)に相談」しましょう。

①患部を「きれい」にする。

②やけどに注意しながら「温熱療法」を行う。(血行が良くなるため、気になる方は「ヘアゴム」などで患部付近を止血してもいいかも。)

③噛まれた部位や症状に応じた「抗ヒスタミン軟膏薬(場合によってはステロイドを含む軟膏剤を使用)」を塗布する。

④保冷材等で患部を「冷やす」。(痛みが出る場合はやめておく。)

⑤それでもダメな場合は、やはり「医療機関に相談」しましょう。

 

参考URL

https://www.熊本シロアリ駆除.com/ムカデに噛まれた時絶対にしてはいけない事と応/

http://www.ogorimii-med.net/column/昆虫による刺傷

https://www.city.kameoka.kyoto.jp/hospital/kenko-kouza/no69.html

https://www.kosodateouendan.jp/pc/article.html?id=QA14060100

https://www.city.sasayama.hyogo.jp/pc/mayor/diary/2-15.html

http://innoshima-hospital.jp/2015/06/08/kenkou_029/

http://www.drugsinfo.jp/2007/08/17-212100

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514519.html (筋肉痛)

https://ameblo.jp/qiph/entry-12485514886.html (セロトニン)

https://www.excite.co.jp/news/article/Sirabee_20162085908/

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