『六曜』が書かれているカレンダー、今でもありますよね。

 

『六曜』とは、「暦注(暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などの事項のこと)」の一つで、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6種類のことを指します。

 

そしてこの『六曜』は、「六輝」や「宿曜」とも呼ばれ、古くは中国の「六壬時課(りくじんじか)」や「小六壬(しょうろくじん)」と呼ばれる「吉凶占い(時刻占い)」が室町時代に伝わり、日本で独自に変化したものなのです。

 

①先勝(せんしょう、せんかち、さきかち):「先んずれば即ち勝ち」という意味で、何事にも早く決断・実行すると良いとされる日。午前は吉。午後は凶。

②友引(ともびき、ゆういん):勝負事で、何事も引分けで、勝負なしとされる日。祝い事に吉。朝夕は吉。昼は凶。元々は「共引」。

③先負(せんぷ、せんぶ、せんまけ、さきまけ):「先んずれば即ち負ける」という意味で、早い決断・実行を避け、静かに待つのが良いとされる日。勝負事や急用は避ける。午前は凶。午後は吉。

④仏滅(ぶつめつ):「全てのものが滅する凶日」の意味で、一切が成就しないとされる日。特に新しい事を始めるには凶。元々は「物滅」。

⑤大安(たいあん、だいあん):「大いに安し」の意味で、『六曜』の中で最も吉の日とされている。何事にも成功する吉日。旅行・移転・婚姻・開店・その他、すべてに良い。

⑥赤口(しゃっこう、しゃっく、じゃっく):陰陽道では「凶日」とされ、祝い事には凶とされる日。また火の元に気をつけよとも言われる。朝夕は凶。昼は吉。「赤」が付くため、出血や火災事故に注意が必要と、刃物や日の基には特に気を付けよと戒めた日でもある。

 

さて、②の「友引」では亡くなった親しい友達があの世に引っ張っていくから「葬儀などの忌むべき行事をするには縁起が悪い日」となっていますが、元々は「共引」のため、本来はそのような「友を引く」という意味を持つ日ではないのです。

実はこの「共引」が「友引」となり「葬儀などの忌むべき行事をするには縁起が悪い日」となって、それが定着したのには理由があるんだそうです。

「葬儀などの忌むべき行事をするには縁起が悪い日」ということは、火葬場や葬祭業者、寺院などはその日は「安定した日」となるわけです。

そんなに忙しくない「安定した日」は、「休み」が取れたり「会議」「大きな行事」などに充てることができます。

人が亡くなるのは36524時間、何時あるか分からないため、そのような「安定した日」は業界にとっても大切な日となるわけで、「共引」が変化し「友引」が定着したと言われています。

 

参考資料:

知れば恐ろしい日本人の習慣(著:千葉公慈)

参考URL

http://koyomi.todan.co.jp/chishiki/3_1.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/六曜