家にあるお薬、キチンと「保管」されているでしょうか?
 
お薬はキチンと保管しておかないと、色が変わったり、ベタベタしてきたり、薬の効果が弱くなったりする場合があります。
 
お薬の保管は『添付文書』というお薬の説明書に記載されている「貯法」に従って行います。この『添付文書』は医療関係者向けの説明書ですので、インターネットで検索しない限り患者さんは基本、見ることができないものになっています。
 
患者さんが「お薬の保管」に関して気を付けなければいけないことは「3つ」あります。
①温度
②湿度
③光
です。
 
①『温度』が高いと、お薬は変質しやすくなります。また、お薬の分解が速くなる場合もあります。そのため、多くのお薬は低い温度での保管で安定します。
ただ、中には安定しないものもあるため「お薬によって適切な『温度』がある」と考えたほうがいいでしょう。
基本お薬が、
「室温保存」ならば、130℃(室温で保管する薬は、冷蔵庫での保管には向いていません。)
「常温保存」ならば、1525
「冷所保存」ならば、115℃(保管温度が設定されているお薬の場合はその温度で保管。)
です。
なお、「室温保存」と「冷所保存」の最低温度が0℃ではなく1℃の理由は「薬の凍結を防ぐため」です。0℃にならないように注意しましょう。
 
②『湿度』が高くても、お薬は変質しやすくなります。
特に夏場は『湿度』が高くなるので注意が必要です。
また、同じ『湿度』でも開封後の状態で変質する場合があるお薬もあります。
「漢方薬」などは開封すると、空気中の水を吸い取って固まったり、変色することがあるので、開封後、お薬が残ってしまった場合は残さず捨てたほうがいいでしょう。
 
③お薬の中には『光』を吸収して分解するお薬もあります。
「ワーファリンカリウム」というお薬は、『光』にさらされると黄色から濃い黄色に変色します。また、含量も低下する場合もあります。
『光』の影響を受けやすいお薬は、包装が「遮光包装」になっている場合が多いので、「服用しないのに開封する行為は危険!」ですので注意しましょう。
 
なお、お薬には「使用期限」もあるので、「何のお薬かわからない」とか「いつもらったかわからないお薬」は大切に持っておらず、捨てましょう。
 
お薬の保管は、「お薬箱」「冷蔵庫」に入れとけばいい!とは限りません。
お薬の特性を考え正しく保管するためにも、お薬の悩みから逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ!
何かお薬のことで気になれば薬剤師に相談!です(^^)
 
参考資料:
基礎からわかる ハイリスク薬(著:浜田康次)
参考URL
https://blogs.yahoo.co.jp/ito_pharmacy/69348443.html (お薬の誤薬を防ぐためには?)