人はどれだけ自分のことを見ているか?
外出するとき、パーティーに行くときなど、人前に出るときはホント気になりますよね。
「こんな服着ていったら笑われてしまうんではないか?」とか、「化粧濃くないかしら?」とか思ってしまいます。
人目を気にするのは誰にでもあることですが、自分が思う以上に他人は自身のことを見ているのでしょうか?
 
2000年に発表された「バリー・マニロウ実験」というものがあります。
「バリー・マニロウ」は1943年生まれのアメリカの歌手。フランク・シナトラ、ボブ・ディランなど、多くの著名人から高く評価されている人物です。
そんな有名人の顔写真がでかでかとプリントされたTシャツを、何をするのか知らされていない実験に参加する大学生に着てもらい、次に大勢の人がいる部屋に入ってもらいました。
突然部屋に入った大学生、変なTシャツを着ているし、さぞ恥ずかしかったでしょうね。
で、数分後に呼び戻され、「部屋にいたどのくらいの人がTシャツの柄(マニロウ)に気づいたと思ったか?」と大学生に尋ねました。
 
大学生は「部屋にいた半数(46%)の人はマニロウだと気づいただろう。」という予測を出しました。
 
さて、ここからが本題。
部屋にいた人たちにも「大学生が着ていたTシャツの柄がマニロウだと気付いたか?」と尋ねました。
すると部屋にいた人の23%の人が「マニロウだと気付いた」と言いました。
大学生は半分くらいの人が自分を見ていると感じたのに、実際は1/4にも満たなかったのです。
 
要するに、「他人はたいして自分に注目していない・関心を持っていない」ということです。
 
なお、自分が注目されていると思うこと・気持がすることを「スポットライト効果(自己中心性バイアス)」、噂話が自分のことを言われているようで気になることを「自己標的バイアス」と言います。
 
Facebookやライン、インスタなどで自己表現を行い、スポットライトを浴びようと頑張る現代人。
自分もうれしいことや意味ない投稿など面白がってしますが、他人はそうではないことの方が多いのかもしれません。
(くだらない投稿ほど「いいね!」とかしてくれる友達って、なんか特別な存在に感じますけどね!)
自分を気にすることはいいことですが、気にしすぎるのはやはり避けたほうがいいですね。
 
参考資料:
マンガでわかる行動経済学(ポーポー・ポロダクション)
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