今では当たり前に「薬剤師」と言いますが、「薬剤師」はどのようにして名付けられたのでしょうか?
まず、「薬剤師」となる前は「薬舗主」と呼ばれていました。
「薬局」は「薬舗」と呼ばれていました。
そして、時代は明治。
「柴田承桂」という薬学者がいました。
柴田は、25歳で東京医学校(現東京大学医学部)の薬学科の初代教授に就任し、「日本薬局方」や「改正日本薬局方」の編纂に携わったり、現在の「医薬分業」を最初に目指した、わが国の薬事制度・薬学の発展に尽くした人物です。
明治21年の春頃、内務省公布の「薬品営業並薬品取扱規則(薬律)」の原案を担当していた丹羽藤吉郎が、「薬舗」や「薬舗主」の用語を廃止する際、どのように名をつければいいか柴田に聞きました。
その際、柴田は「薬剤師」と提案しました。
「薬剤師」という名称は、ドイツの「Apotheker(アポテーカー)」からきており、柴田が「薬剤師」と訳したことがきっかけでした。(「薬局」はApotheke(アポテーケ)。)
その提案は内務省内では受け入れられますが、丹羽は「「薬剤師」というのは長い。「医師」とあるのだからそれに準じて「薬師」がいいのでは?」と提案します。
「薬師」か「薬剤師」か?
結局、「薬師」は『薬師如来と間違えてしまうし、少々わかりにくい』とのことで、最終的に「薬剤師」と名付けたとのことです。
参考URL:
https://ja.wikipedia.org/wiki/薬品営業並薬品取扱規則