「体温計」の歴史は面白く、かの有名な物理学者ガリレオ・ガリレイが1592年に「空気温度計(温度見)」を考案し、その温度計をガリレオの友人で医師のサントーリオ・サントーリオが1609年(又は1612年)に医療用として用いたのが「体温計」の起源とされています。(当時の体温計は、「口腔体温計」でした。)
 
日本では1765年(明和2年)に「温度計」がオランダから伝来したとされています。
日本で最初の「温度計」を作ったのは平賀源内。伝来した「温度計」を研究し3年後に完成させます。
その後、イギリスのトーマス・クリフォード・アルバットが考案した小型の「懐中体温計」を日本に持ってきたのが日本最初の「体温計」となります。
 
国産の「体温計」は、1882年(明治15年)に山口県三田尻の山崎豊太郎が作ったのが最初といわれています。
その後、薬学博士の丹波敬三(俳優の丹波哲郎の祖父にあたる人物)が、医療機器店の「いわし屋」儀兵衛に依頼して「体温計」を作らせ、それを売り出すための会社を作りましたが、採算が取れず会社は早々に閉鎖したといわれています。
 
現在では、非接触型(赤外線式)やサーミスタ式、液晶式に水銀式、灯油・アルコール式など世の中には「体温計」の種類はたくさんあります。
しかし、技術の進化により「体温計」も進化していくわけですが、残念ながら消えていく「体温計」も中にはあります。
 
子供が噛んでしまうと危険!そもそも水銀自体が危険!と言われてからでしょうか、今ではあまり使われなくなった「水銀体温計」。
この「水銀体温計」は、日本では『薬剤師』が最初に作ったとされています。
1883年(明治16年)に、山口県防府市の薬局店主、柏木幸助によって作られ販売されたのが日本最初の「水銀体温計」です。(世界初の「水銀体温計」は1866年、ドイツのC.エールレが最初に作ったとされています。)
 
「体温計」は「温度計」なしでは語れません。
 
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