「熱性けいれん」には、『ダイアップ(小児用抗けいれん剤)』や『アンヒバ(解熱鎮痛剤)』を使用する場合があります。
2種類の坐薬を同時に使用する場合は、まずは『ダイアップ』から使用し、投与間隔を30分以上空け、『アンヒバ』を使用しましょう。
なお、錠剤や散剤などの解熱鎮痛剤を使用する場合は、同時でもOKです。
ただし、以前の薬が残っているからなど、個人の判断でむやみに使用するのではなく、使用する前は、お医者さんや薬剤師さんに相談するほうが安全だということは覚えておきましょう。(「何度以上の熱が出たら必ず坐薬を使用する」という、体温のみで治療薬を使うかどうかを判断することは、日本小児神経学会からは推奨されていません。)
なお、『ダイアップ』は子供専用の坐薬ですが、乳児には慎重に用います。低出生体重児や新生児には使わないことになっています。
 
『抗ヒスタミン薬』の中には「熱性けいれん」を誘発する可能性があるものがあります。
(『抗ヒスタミン薬』は花粉症などのアレルギー症状を緩和するお薬です。)
全ての『抗ヒスタミン薬』がダメではなく、安全なものもありますが注意は必要です。
(*以下の表記は【一般的な商品名(成分名)】です。)
・安全:
アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)
アレジオン(エピナスチン塩酸塩)
ザイザル(レボセチリジン塩酸塩)
・比較的安全:
クラリチン(ロラタジン塩酸塩)
ジルテック(セチリジン塩酸塩)
アレロック(オロパタジン塩酸塩)
タリオン(べポタスチンベシル酸塩)
ゼスラン・ニポラジン(メキタジン)
アゼプチン(アゼラスチン塩酸塩)
・熱性痙攣を誘発する可能性があるもの:
ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)
セルテクト(オキサトミド)
ポララミン(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)
アレルギン・ヒスタール(クロルフェニラミンマレイン酸塩)
ペリアクチン(シプロヘプタジン)
アタラックス(ヒドロキシジン)
レスタミン(ジフェンヒドラミン塩酸塩)
タベジール(クレマスチン)
テルギンG(クレマスチンフマル酸塩)
 
薬局で買えるOTCの中にも上記の成分が入っている場合がありますので、使用するときは成分表を見て、薬剤師さんにも聞き、確認しましょう。
 
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