「うぉぉぉ!ドパミンがみなぎってきたぜ!」
 
とは言いませんが、以前紹介した「アドレナリン」とは、どこがどう違うのでしょうか?
 
「ドパミン」は「アドレナリン」と同じ神経伝達物質、カテコールアミンの一つで、「アドレナリン」の前駆物質(変化する前の段階の物質)で、主に身体の運動、意欲、ホルモン調節、学習などに関与します。
 
「ドパミン」は急性循環不全(心原性ショック、敗血症性ショック、出血性ショック)に薬(持続点滴静注)として使われます。(「ドパミン」は作用持続時間が短いため、経口投与では効きません。)
 
ある神経細胞内で「ドパミン」が不足すると『パーキンソン病』を引き起こします。
「パーキンソン病」は人口1015万人当たり100150人、4080歳で発症します。(好発は5070歳代)
そういえば、「レナードの朝」という映画で患者に投与するお薬は「L-ドパ」でした。
L-ドパ」は「ドパミン」の前駆物質で「ドパミン」では通過できない門(血液脳関門)を通過できるため、「L-ドパ」を投与して、神経細胞内の「ドパミン」の量を増やそうと投与していました。
まだ見たことない方はぜひ見てください。とても感動する映画ですよ(ToT
 
ちなみに「ドパミン」が多すぎてもいけません。『幻覚』や『妄想』を引き起こしてしまいます。
『統合失調症』の病態はまだまだ不明ですが、いろいろ仮説はありますがこの「ドパミン仮説」が最も有力です。
 
というわけで、「ドパミンがみなぎってきたぜ!」は『幻覚』や『妄想』を引き起こしている状態ですので、ご注意ください。
 
参考資料:
薬がみえるVol.1Medic Media