「咳」はなぜ出るのでしょうか?
人間は空気を吸うことで生きているということはあたり前のことですが、その空気の中にはいろいろな異物が存在します。
「咳」は基本的に、気道に異物が侵入したとき、それを排除するための大切な生体防衛反応です。そして咳と同時に出る「痰」も異物を排除するために有用な生理反応です。
もし人間が「咳」をすることができなければ、気管の中に侵入した「異物」やそれを排除しようとしてできた「痰」が気管に詰まり、最悪、窒息してしまうこともあります。また、その異物がウイルスなどであれば、いろいろな病気を引き起こしてしまいます。(添付画像参照)
ですので、「咳」は必要に応じて出さなければいけないものとなります。
しかし、喘息など「ずっと続く咳」は出し続けると体力の低下やそれによる不眠、イライラなどを引き起こしてしまい、まともな生活ができなくなってしまいます。そのような場合には医師の診断や「咳止め」が必要になります。
ただ、そんな「咳」を鎮めるお薬「咳止め」は、必要のない安易な使用は避けるべきです。
「咳」は出さなければ異物が留まるため、痰が絡む咳の「咳止め」の使用は特に注意が必要です。最悪、症状を長引かせてしまうこともあります。喘息などの重い症状がない限りは安易な使用は避けるべきでしょう。(どうしてもという場合は「痰切り」(痰を出しやすくするお薬)と一緒に処方してもらいましょう。)
ですので、「咳止め」に頼るのではなく、日頃の「咳」を出さないような工夫が「咳」を出さないための重要なこととなります。
「咳」を出さないような工夫として、
・マスクをする
・うがいをする
・顔(特に口と鼻)を洗う
・必要のない外出(人込み)を避ける
・生活範囲の掃除を日頃から心がける(布団、枕、ソファー、器具の裏側のほこりなど)
・家に帰ってきたら服や髪の毛をこまめに掃う
・季節の服を取り出すときはマスクをし、一度洗う
・室内は乾燥を避け、適度な湿度を保つ
・のどを潤す感覚で、こまめな水分補給
などです。
「咳」をしているのにマスクをしない行為は、症状がどのような状態でも周りの迷惑になります。
苦しいや、かっこ悪い、しても意味がないなどの理由は、正直理由になりません。
小さいお子さんはマスクの着用は難しいという場合もありますが、心がける必要はあります。
こまめに顔(目や口や鼻)を濡れタオルなどで軽く拭いてあげたり、スタイなどをこまめに変えてあげる、人込みを避ける行為は子供にも親にも、そして周りにも必要な行為だといえます。
「咳」を甘くみるといけません。出すときはマナーを守り出しましょう。また、安易な「咳止め」の使用も避けましょう。
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