体内には「ホルモン」がたくさん存在します。
しかし、「ホルモン」っていったい何なのでしょうか?
「ホルモン」の語源はギリシャ語「hormaein(呼び覚ます)」から名付けられています。
体の色々な組織や臓器に働きかけてその活動や代謝を促すことから、その名前が付いたとされています。
「ホルモン」の種類はたくさんあり、脳内、甲状腺、心臓、消火器、副腎、腎臓、膵臓、精巣、卵巣などに多く存在します。
しかし、「ホルモン」の量は各種微量で、多いものでも「血液1L中に ○μg」といった単位の量でしかありません。
そんな微量な「ホルモン」でも、臓器や組織同士を連携させ、体を正常な状態に保つ重要な働きがあります。
「甲状腺ホルモン」は体温を調節したり、糖質・脂質・たんぱく質の代謝、人の成長などに関与しています。
「抗利尿ホルモン」は腎臓に働きかけて尿の水分量を調節しています。
「成長ホルモン」は人の成長に関与しています。背が伸びたり代謝や免疫にかかわったり、体の修復にも関与しています。
そんな「成長ホルモン」を放出するためのホルモン「成長ホルモン放出ホルモン」もあります。
そして「ホルモン」はバランスが大切なので、「成長ホルモン放出抑制ホルモン(ソマトスタチン)」というのもあります。
「アドレナリン」などもホルモンの一種です。
【主なホルモン】
①視床下部
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
成長ホルモン放出ホルモン
成長ホルモン放出抑制ホルモン(ソマトスタチン)
卵胞刺激ホルモン放出ホルモン
黄体形成ホルモン放出ホルモン
プロラクチン放出ホルモン
②下垂体(脳下垂体)
・下垂体前葉
副腎皮質刺激ホルモン
甲状腺刺激ホルモン
性腺刺激ホルモン
卵胞刺激ホルモン
黄体形成ホルモン
卵胞刺激ホルモン
成長ホルモン
乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)
・下垂体中葉
メラニン細胞刺激ホルモン
・下垂体後葉
抗利尿ホルモン(バソプレッシン)
オキシトシン
③松果体
メラトニン
④甲状腺
・甲状腺ホルモン
サイロキシン(チロキシン)
トリヨードサイロニン(トリヨードチロニン)
・カルシトニン
⑤副甲状腺(上皮小体)
パラトルモン(副甲状腺ホルモン・上皮小体ホルモン)
⑥副腎(腎上体)
・副腎皮質
コルチコステロン(糖質コルチコイド)
アルドステロン
アンドロゲン(副腎性男性ホルモン)
・副腎髄質
アドレナリン(エピネフリン)
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)
⑦腎臓
レニン
エリスロポエチン
⑧膵臓(ランゲルハンス島)
インスリン
グルカゴン
ソマトスタチン
膵ポリペプチド(英語版)
⑨卵巣
エストロゲン(卵胞ホルモン)
プロゲステロン(黄体ホルモン)
⑩胎盤
絨毛性ゴナドトロピン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
⑪精巣(睾丸)
アンドロゲン
テストステロン
「ホルモン」は多すぎても少なくても問題で、バランスが崩れると体の機能に支障をきたしてしまいます。
「ホルモン」の分泌を支配しているのは、脳内にある「視床下部」や「下垂体」です。
参考資料:図解からだのしくみ大全(伊藤善也監修)