皆さま

春の陽気がやわらかに満ち、
大地の息吹がふくらみはじめるころ――

わたしたちは、ふと立ち止まり、
目には見えぬ世界の鼓動に耳を澄ませたくなるのです。

清明(せいめい)。
それは、天と地の氣がもっとも澄みわたり、
人の魂が「清らかさ」を取り戻すための、とっておきの節目。

陰陽道においてこのときは、
魂の曇りを祓い、運命の流れを整える時とされ、
古くより、静かな祓いと祈りが捧げられてきました。

春という季節がもつ、
目覚め・再生・巡りのちからを
わたしたち自身の中にも招き入れるために――

今ここに、「春光祓い」の作法を綴ります。

✴️清明節とは?

 

清明(せいめい)は、二十四節気のひとつであり、
春分を過ぎて十五日目あたりにやってきます。

 

今年の清明節は令和7年4月4日(金)です。

太陽の光がまろやかに、
空気が澄み、草木の芽吹きがいっそう明確になるころ。

中国では古くから、
この時期に墓参り・祖先供養を行う風習があり、
日本でも「祖(おや)を敬い、氣を整える」行事として伝えられてきました。

しかし、清明はただの供養の時ではありません。
それは、天と地、陰と陽、過去と未来が
一瞬、静かに重なる――そんな霊的な節目でもあるのです。

✴️清明節に祈る意義
 

春は、ただ暖かくなる季節ではありません
目に見えぬ氣(き)の流れが大きく動き、
わたしたちの心身にも静かな影響を与えてきます。

清明の祈りには、つぎのような意義があります

🔹 祖霊との交感
 この時期、祖先の霊が近づくとされます。
 感謝を捧げ、対話を重ねることで、見えぬ導きがもたらされます。

🔹 心身と氣の浄化
 冬のあいだに澱んでいた感情や氣を、春の力で洗い流します。

🔹 運命の修正と再構築
 春に抱いた願いは、そのまま夏以降の運をかたちづくります。
 祈りと祓いは「未来への舵取り」でもあるのです。

✴️春光祓いとは?
 

春光祓い(しゅんこうばらい)とは、
春に満ちる陽の氣(ひのき)を自らに取り入れ、
心と場にこもる穢れ・邪気を祓うための、陰陽道の祈祷です

「春光」とは、ただの太陽の光ではありません。

それは、
✨ 命を育み、魂を呼び覚ます霊的なエネルギー ✨

春光祓いは、以下のような目的を持っています。

☑️ 冬に滞った心身の氣を解きほぐす
☑️ 邪気を祓い、空間の波動を整える
☑️ 新しい運と出会うための“器”を自ら整える

これは誰にでも行える、心の浄化と再生の儀式です🕊

🌿自分でできる・春光祓い


清明節(またはその前後3日)に、
自宅で静かに行える春光祓いの手順をご紹介します👇

【①】場を整える
静かな時間を選び、
白いろうそくやお香を焚き、場の氣を整えます。

春風を感じられるように、窓を少し開けるのも良いでしょう。
塩を四方に置くのも効果的です。

【②】祝詞を奏上する
 

以下の祝詞(のりと)を、心を込めて唱えます。
声に出すのが望ましいですが、難しい場合は心の中でも大丈夫です💫

 

✦《春光祓い 祝詞》✦

あさひのかげ あまねくふりて  
ちにみちわたる はるのひかりよ  

ひとのうちに ひそみしけがれ  
いま このときに ことごとくはらえ  

みそなわす かみたちのまえに  
まごころをもて ねぎまつる  

まよいをはらい うれいをほどき  
こころすこやかに からだあらたに  

はるのちからを いのちにたまえ  
あめつちのはざまに しずまりまつる

 


【③】掌祓い(たなごころばらい)
 

掌とは、手のひらのこと。  
古語では「手の心(たなごころ)」と書き、人の“心の働き”がもっとも表れる場所とされてきました。  


祈りを捧げるとき、手を合わせるのは、掌を通して天地と繋がるため。  
この掌に氣を込め、祓いの力を宿すことこそが「掌祓い」の本質なのです。
 

掌を胸の前で合わせ、
春光が手のひらから身体に注がれていくのをイメージします。

呼吸を整えながら、
🌿 「ひかり、みちびき、めぐらせたまえ」
と心の中で唱えてください。

【④】大地との結び


最後に、足元の床や地面に手を触れ、
🌸 「春の氣をいただきます」 と宣言しましょう。

静かに頭を垂れ、春の光に感謝の祈りを捧げて終了です。


☀️結びに


春は、命がふたたび動き出す「再生のとき」。
そのはじまりに行う祓いと祈りは、
わたしたちの運命を、目には見えないレベルで調律してくれます。

清明とは、天地と魂が響き合う扉。
その扉の前に立ついま、
どうかあなたも、自らの中にある「春光」と再会してみてください🌸

麗月 謹上再拝

 

 

 

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