新年のご挨拶は省略いたします。

1月4日(木)からブログ再開の予定でしたが、前倒しします。

 

元旦に能登半島地震が発生しました。

 

 

 

 

被害状況の全貌を知り得ませんが、能登半島地域では被害が拡大している模様です。

 


気象庁HPより

 

 

日本の国土面積は世界の0.29%ですが、全世界で発生するマグニチュード6以上の地震の約20%が日本で発生しています。日本は4つのプレートの交差点に位置しているため、それぞれのプレートの接点において地震が起こりやすくなっています。そのため、世界中の20%が日本で発生する地震大国となっています。

日本の地震のメカニズムは次のとおりです。


・太平洋側で海洋プレートが陸のプレートの下に沈み込む
・プレート同士が押し合い続けると、表面にひびが入り、やがてずれが生じる
・このずれを断層といい、今後も活動する可能性が高い断層を活断層と呼ぶ
・この活断層が上下に動くことで、地震が発生する
・陸のプレートが引きずりに耐えられなくなり、跳ね上げられるように起こるのがプレート境界の地震です
・プレートが接する面が広ければ広いほど、ずれ動く距離が大きければ大きいほど、地震の規模は大きくなる

 

 

日本には、この活断層が2,000カ所くらいあるため、どこで地震が起きてもおかしくない状態にあります。日本では、プレート間地震、陸域の浅い地震、火山活動にともなう地震など、さまざまなタイプの地震が起こります。

 

よって、いつ地震が起こっても対処できるように、日頃からの備えをしておくことが求められるわけです。

 

 

このような事象が起こったときに、いつも湧いて出てくるのが

 

地震予言が的中

 

人工地震説

 

地震兵器説

 

の類いの言説です。

 

自然災害の中でも地震については予言も予知も出来ないというのが私たちのとる立場です。緊急地震速報にしても、発生直前でないと発報できません。

 

予言が的中したという話は、それがいつ、どこで、どのくらいの規模の地震が発生して、それによりどのような被害が生じるのかを具体的に言い当てるくらいではないと論外です。有感地震なら日本のどこかで連日起こっています。

 

 

人工地震とは、火薬の爆発やバイブレーターなどを用いて人工的に起こす地震です。主に、地中を探査する人工地震探査のために起こされます。人工地震では、火薬の爆発、おもりの振動、圧縮空気の膨張などを震源として使用します。地表から放たれた人工的な地震波は、地層の境界で反射します。反射して地表に戻った地震波の走時(到達時間)や波形を地震計がとらえ、それを分析することで、地下の物質の速度や密度などの状態を把握することができます。
 

人工地震と自然地震との波形の違いは、前者は点震源から一瞬でエネルギーが放出されるのに対し、後者は有限の長さを持った断層が有限の時間をかけてエネルギーを放出していくといった震源過程の違いに起因するものと考えられています。

 

ならば、能登半島で起こっている地震が自然地震ではないことをハッキリと指摘するだけのエビデンスを見せるべきです。

 

地震兵器で原発を狙ったというのなら、震源が原発の立地する場所になるはずです。わざわざ離れた場所を攻撃するはずがありません。

 

 

この種の言説は、いたずらに人心を惑わせるだけでなく、面白おかしく騒ぎ立てているわけであり、有害な情報に過ぎません。罪穢れを振りまいているのと同じです。

 

SNS界隈でいつも出てくる流言の一種ですから、賢明な人は見向きもしないでしょうが、野次馬根性から拡散しようとする動きも見られるので言葉の凶器と化す可能性もあります。

 

 

このような言説自体が人の不幸を喜んでいるのと同じだと思います。

 

 

 

今後、余震も引き続き起こるでしょうし、大規模な揺れも起こりうるので、それぞれが置かれている立場からみて最適な行動を取るように心がけることで大難を小難に転じることができます。

 

被災地から離れている人にしても、祈ってどうにかなる問題ではないので、当地でどのような支援が必要なのかをよく吟味して最適と思われる支援を選ぶのが現実的でしょう。