令和5年11月20日
壬午 六白 危 心
禁厭秘伝
仏教には調伏という言葉があります。怨敵、悪魔、敵意ある人などを信服させ、障害を破ることを指します。
さらに、調伏の他の意味としては、 禁厭(まじない)などによって、人をのろい殺すこと、呪詛ともあります。
本来、仏教の教えの根本は生きとし生けるものに対する慈悲の心を重んじることが中心となるはずなのですが、それが敵対する存在に対する攻撃を容認する側面もあることに注目してください。
誰が敵で、誰が悪の本性を持っているかは、立場によって異なることが多々あります。
仏のみ教えに反対する者は呪詛しても良いという意味になるのでしょうか。
命をあやめることを正当化する方便として調伏という言葉が使われてきた面もあるのでしょう。
さて、呪術に関わる者として、私はいろいろな奥義に触れてきましたが、障りを天と地に返し呪縛を祓い清めるには呪いに使った、あるいは呪いを手助けした虫、動物を神聖な神の使いとして祀るやり方があります。
日本では見かけない方法です。
これは中国式の呪術です。
しかし、日本ではこれが良い話に置き換わっています。
例えば、神社には古くから絵馬があります。
昔は本物の馬を神社に奉納しました。
日照りが続いたり折雨や、長雨の時の祈晴として奉納しました。
雨乞いをする時、雨⇒水⇒黒または紫ですから黒い馬を奉納しました。
これは陰陽五行の法則を用いています。
祈晴の時は太陽⇒火⇒赤ですから赤馬ですが、実際は白い馬になりました。黒の正反対は白だと考えたからです。
馬は神様の乗り物とされ、願いが真剣なほど奉納するものも、それ相応になります。
昔は、今よりも天候に強く影響を受け甚大な被害の出た時代です。
特に、日照りや降雨は大問題でした。
馬は干支=午
午=火=太陽
そして午は太陽の勢いが最も強い状態を表します。
そこで、日照りや降雨の問題では馬の力を借りました。
日照りで火気が強すぎる時は、水気を強める為に黒い馬を。
長雨で太陽が出て欲しい時には、水気を弱める為に火気を強める赤(赤茶色)や白い馬を使いました。
白は易では<乾>=太陽になります。
馬は願いをかける絵馬、あるいは「うまくいく」という縁起物だと思っていますが、実は絵馬は呪いにも使えるのです。
普通なら神社にかけてある絵馬を、他人の絵馬を見たり触ったりはしないでしょう。
では、もしもこれが呪いの言葉を書いた絵馬なら。呪いをかけた絵馬を夜中に拝んでいたらどうなると思いますか。
もちろん神社は神聖な場所です。
神様のお叱りや罪を背負います。
ですが、願いが叶う絵馬なら呪いも願いの1つだと人は理屈を並べ立てようとするものです。
神社には左右に馬が置かれています。
これは、陰陽の力を用いて神聖な場合を保つ役目として、いつも気持ちよく参拝出来るよう良い天候でお参り出来るようにと、左右に馬の像が安置されているのです。
今は左右、白い馬が多いですが、禁厭とは本来善と悪、表裏一体のもの。
ならば絵馬も善にも悪にも使えるという事です。
ここで呪詛への悪術を正反対に変える力を持つのは馬であることを覚えておいてください。
麗月 謹上再拝
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