インタビューライターの小川志津子 さんに
プロフィール に続いて私のライフストーリーを書いていただきました。


Skype越しに初対面でインタビューを受けたのに
ずっと前からのお友達のように話が進んでいき、
あっという間に時間が過ぎていました。

こどもの頃からのことを話しているうちに、
すっかり忘れていたことを思い出して、
ああこんなことあった!!
何十年ぶりに思い出したこともあった。


自分が書いたらきっと書けなかったようなことも
さらりと書いたいただいたので、
過去の事をしっかり過去に置いて来ました。

また新しくスタートを切れます!

素晴らしいクリスマスプレゼントいただいた気分です。


ブログに少しずつアップしていきますので
お付き合いくださいませ。



【吉田市子さんのライフ・ストーリー】


取材をしながら、私は決めていた。
彼女の教室に行ってみようと。


どんなに充実したブログを読むより、
どんなに素敵なチラシを見るより、


彼女の話をパソコン越しに聞きながら、
この人に会いたい、ってしみじみ思った。


気功と「SS健康法」、
カンフー・フィットネスを教える、
吉田市子さんに話を聞いた。



◆子どもの頃から不眠症


小さい頃は、今よりずっとおとなしかったと言う。


「少し、過保護に育てられたんですよ。
 上に2人きょうだいがいたんですけど、
 双子で、未熟児で亡くなっているので、
 両親がものすごく神経質だったんです」


体調も、いつもすぐれなかった。
すぐに熱を出すし、そもそも、
「ぐっすり眠る」ということがなかった。


「夜はなかなか眠れないものなんだ、
 それが普通だって私は思っていたんですけど」


家でさえ眠れないのだから、
環境が変わるとさらに眠れない。
林間学校とか、修学旅行とか、
気が重くてしょうがない。


「身体を疲れさせればよく眠れるって言うじゃないですか。
 でも、疲れると、熱が出ちゃうんです(笑)」


それは……どうしたらいいんだろう。


「小学1年生の運動会は、
 何の病気もしてないのに、親が心配して、
 競技に出させてもらえなかったんですよ。
 他のことはあんまり覚えていないんですけど、
 そのことはやけに記憶に残ってる」


親は、強権を振るう人たちではなかった。
ただただ、市子さんのことが心配だったのだ。
すでに失った命を思うと、
今そばにある命がなくならないよう、
あらゆるものから守り通そうとする。


「私は私で、小さい頃から、
 死に対する恐怖心がすごくありました。
 私が死んだらどうなってしまうんだろうと思って。
 夜、眠れなかったのも、それもあったかもしれない」


部屋を暗くして、布団に入ると、
恐怖が静かに押し寄せる。
そのことを、小さな市子さんは、
誰かに打ち明けるでもなく、ただただ、


「夜とはこういうものなんだ」


と、じっとこらえて日々を送った。


「学校では、勉強も面倒を見てもらえたから、
 優秀だったし、学級委員とかをやっていましたね。
 小学校の終わりに、佐賀から京都へ引っ越したんです。
 そうすると、周りの子たちがすごく進んでいたんですね。
 知らなかった音楽を聞いて好きになったり、
 先生がのびのびと振る舞わせてくれたので、
 中学や高校の頃は、どんどん楽しくなりました」


少しずつ、身体が元気になっていく。
何しろ、ごはんが食べられるようになった。
「やせの大食い」と呼ばれるほどに。


「中学で演劇部に入ったのがよかったんだと思います。
 発散することができた。あと、自己表現も」


親からは、体育会系の部活を止められていた。
友だちが、演劇部と放送部に入っていた。
自分も、同じ部活に入った。


自由に飛び回ることを禁じられていた少女が、
自己表現のかたまりである演劇に手を染める。


「結構、なりきり型だったんですよ(笑)。
 あと、クラスの垣根を超えて、
 みんなでひとつのものを作るっていうのも好きでした」


演劇は、どんな者にも役割を与えてくれる。
まずは、全員の個性を肯定する。
そのことが、次の勇気をくれる。


「それまではあんまり、自分のことが、
 わかっていなかったと思うんですよ。
 だけど、何らかの役をあてはめられて、
 それを演じるのは楽しかった」


思春期の子どもの大命題は、
「ここにいていいのだ」と思える居場所を獲得することだ。


それが欲しくて、女子たちはグループを作り、
必死でみんなに合わせて、トイレにも一緒に行く。


「でも、演じてると、
 そういうのが本当に必要なくなるんですよね」


木下順二の『夕鶴』の、
ヒロイン・つう役を演じたこともある。


「『つう』のせりふが長くて覚えられない、
 っていう夢を、その後も何度か見ました(笑)」


演劇人あるあるであるらしい。
何の企画なのかすら聞かされていないのに、
「出て!」って舞台に押し出される夢。
まだずっと先だとたかをくくっていたのに、
いきなり初日が訪れて、途方に暮れる夢。


「だんだん思い出してきました。
 演じること以外のことも、全部自分たちでやってましたね。
 台本なんかも、ガリ切りだったので」


ガリ切り。
当時はパソコンもプリンターもないから、
ロウを引いてある紙に、手書きで文字を刻みつけ、
それにインクを塗って、まっさらな紙に、
文字を印刷するのだ。プリントゴッコ的に。


……「プリントゴッコ」がわからない世代もいる、
という事実には気づかなかったことにして先へ進める。


「高校の時は、他校の演劇部との交流が活発で、
 年に一回、大きな会場を借りて、発表をしてたんですよ」


お芝居の内容も、それまでよりは幅が広がって、
脚本をたくさん読んでは、どれがいいか議論したり、
社会的なテーマにも、取り組んでみたりする。
市子さんはその中で、中心的存在だった。
主役をやったし、部長もやった。


「共学校だったんですけど、女子ばかりでね。
 他校の友だちもいっぱいできて、
 楽しかったですねえ」


そうなっちゃうと、もう、
「演劇の道へ進みたい!」ってなっちゃいますね。


「そうですね。
 大学受験から逃げたかったっていうのもあったかな」


そこそこの大学に入って、
そこそこの人生を送る。そのことに、
演劇少女は、どうも乗れなかった。


「やりたいことが、演劇ぐらいしかなかった。
 しかも、今、やらなくてはっていう気持ちが強かったですね」


何としても、今、やらなくては。
今ここにある、この自分は、
今だけのもので、明日にはもういない。


市子さんは、東京で演劇を学ぶ道を選んだのだ。


取材・文:小川志津子 さん


ライフストーリー②に続く

 

 
 

<SS健康法伝授会>

 

2018年1月の予定

1/8(祝)  10:00〜12:00  阿佐ヶ谷

1/9(火)13:00~15:00高田馬場

1/13(土)10:00〜12:00阿佐ヶ谷
1/19(金)10:00~12:00高田馬場

 

講座料:6000円(テキスト付き)
再受講:1000円(1回限り)
                     
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