古希の同窓会
2022年10月2日
昨日、高校を卒業後約50年目の同窓会に参加した。
幹事によれば、もう少し早く開催する予定が、コロナ騒動で人数が集まらず、ようやく開催にこぎつけたとのこと。コロナが終息したら、もう一度、大人数での最後の同窓会を企画しているようだ。
約20年前に一度だけ参加した。100人を超える大勢の参加者だったと思うが、同じクラスの知人だけで固まり、あまりいい印象はなかったので、「不参加」の連絡をした。しかし、幹事の粘り強い誘いに負けて重い腰を上げた。会場の松山までは、列車の日帰りで往復できる。
8クラスのうち、1名しか参加していないクラスもあったが、我がクラスは5名参加し、全体では17名でこじんまりした同窓会になった。しかし、70歳の年齢は、皆、精神的に丸くなり、よそよそしさが全くなく、ほとんどのメンバーと話をすることができ、予想外に楽しい同窓会となった。二次会で、最終列車に間に合うまで付き合ったが、グループLINEにも参加させてもらい、高校時代は話をしたこともないメンバーなのに、長年の友人のような雰囲気になれたのは歳のせいだろう。
各自の自己紹介があったが、皆1~2分の近況報告をする中で、少し場違いな感じはしたが、これまで話をしたこともなく、あまりなじみのないメンバーばかりだったので、卒業以来50年間の自己紹介をした。予想通り5分以上かかり、少し場が白けたかもしれない。
雑談の中で、Hさんが「8組は、皆勉強ばかりして、暗かったね~。私は、勉強もせず、高校生活をエンジョイしていたのに…」 確かに、我がクラス8組は、「進学クラス」と言われ、受験勉強に専念していたが、おかげで高校生活には楽しい思い出はほとんどなく、同窓会参加に乗り気が薄かったのはそのせいもある。しかし、同じに年齢を重ねると、卒業写真で抱いていたイメージとは全く違う雰囲気があり、やはりこれも歳のせいだろう。
ガンの手術を数回繰り返し、今はステージ4ではあるが、見た目元気で、抗がん剤の苦しさを説明するひとがいる。同窓会の代表幹事は県内有数の進学率を誇る中学の現役校長先生。トライアスロンの完走を目指す70歳。琴の演奏指導をしながら世界7か国を回ったという女性。昔同じ下宿だったK君は、娘さんが早稲田大学からモンゴル大学へ留学し、モンゴル人のご主人とドイツで暮らしているという。皆の人生を聞くのも面白い。
ひとつだけ残念だったのは、往復の特急列車、松山駅まわり、100%マスクをしている。本当にコロナに感染するのを恐れている。自由席の列車内は、ガラガラ状態のため、マスクをしていなくても検札時に注意されることもなかったが、異次元の世界に感じた。
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