自動翻訳裏話
2022年2月1日
追記 2月6日
「ファウチの真実:The Real Anthony Fauci」を早く読みたい。
しかし、934ページの英文を読み込むのは気が遠くなる。そこで、自動翻訳を試してみることにした。(あとで気が付いたが、934ページは、Amazon Kindle版のページ数で、ハードカバーの書籍は、480ページだった。それでも十分厚い本ではあるが… Kindle版は、難しい単語には註釈がつけてあり、読みやすく工夫されている。)
10年余り前、サウジアラビアの工場建設業務をしていた時、建設業者との連絡文書を作るのに手間がかかっていた。その時、日立製作所を定年退職してプロジェクトメンバーになっていたKさんが、「そんなもん、簡単や! PCの自動翻訳を使えばいい」と勧めてくれたので、試したことがある。日本語から英語への変換をしてみた。出てきた文章は「???」自分が作成した日本語文章が、英文にしてみると意味が分からない。単語を並べ替えているだけで、修正に手間がかかる。
結局、辞書を片手に、自分で翻訳した方が早かった。仕事相手は、ほとんど英語のネイティブではなく(トルコ人、イタリア人、フィンランド人、ドイツ人等々)お互い、共通言語として英語を使っていただけなので、正確であれば美しい言い回しは必要ない。
以来、PCの翻訳機能に不信感を持っていた。
今回、値段の安いKindle版(Kindle 330円、ハードカバー 4,039円)を購入して、その内容をWordにコピーして、Wordに内蔵されている自動翻訳機能を使ってみた。1ページ半くらいの長さを選択すると、右側に現れる翻訳ツールの「翻訳元の言語」欄に表示され、「翻訳先の言語」欄に瞬時に翻訳される。そこで、「挿入」ボタンを押すと、本文の選択した文章が、瞬時に翻訳された文書に置き換わる。「コピー」「貼り付け」の操作が不要なので、きわめて快適。短時間で、約30ページの英文翻訳が完成した。
少し残念だったのは、一度に翻訳できる長さが限られており、1ページ半くらいまでなら翻訳できる。また、934ページ全部翻訳できると期待したが、60ページ余りコピーしたところで、「出版社がこのタイトルに設定した制限に達しました」とアラームが出た。さすがに、ただで文章はいただけないようだ。
さすが、世の中進んでいると感心し、完成した文章を確認してみた。「???」やはり、文章が変だ。日本語になっていない。誤訳、迷訳のオンパレード。全く意味が分からない文章の原文を確認してみると、1文そっくり抜けていたりする。チェックだけで頭痛がしてくる。
次に試したのは、PCを変更すること。
文章は全てOneDrive(Cloud)に保存してあるので、手持ちのPC2台とスマートフォンからアクセスできる。
購入したKindle版の書籍は、なぜか新しく買ったWindow11のPCからはアクセスできない。小さな書籍はどこからでもダウンロートできるが、なぜか長文の「ファウチの真実」のダウンロードができないので、翻訳作業は旧型PCで行っていた。
新型PCのWordで翻訳すれば、少しはましな翻訳が出来るかも知れない。
翻訳作業を始めると、このバージョンのWordは、文章を「コピー」して、「翻訳元の言語」欄に「貼り付け」、変換作業を行った後、「挿入」で元の文章が置き換わる。手間がかかり、なぜかソフトが古くなった感じ。
もしやと思い、Wordのバージョンを確認してみた。
新型PC: Word 2016 (Window 11)
旧型PC: Microsoft 365 Ver.2112 (Window 10)
なんと、旧型PCの方がWordのバージョンが新しくなっていた。
実は、Officeを最新バージョンに更新し、Microsoft 365にして、OneDriveに1TBのメモリーを付属でつけていたのだ。
(毎月990円支払っているけれど、バージョンアップが自動的に行われる。)
これに対し、Window 11を試したくて購入した、新型PCに付属されていたWordは旧バージョンだった。気が付いたので、早速Microsoft 365にバージョンアップした。(最新Ver.2201)
(現在の契約内で無料:Excel、PowerPoint、Outlookなど7個のソフト付き)
結局、勇んで始めた翻訳作業も、途中で足踏みしてしまった。
当初の目的は、日本語翻訳版が出版される前に「ファウチの真実」の概要をつかみ、要点をブログで公開することなので、少なくとも、一から翻訳するよりは早い自動翻訳を利用し、60ページ分は先に片づけよう。
一緒に注文していた「Summary本」(約50ページ、1,005円)が届き、原本よりも英語の表現が読みやすいので、残りはこちらを利用することにする。
PdfのWord変換ソフトを見つけようと思う。プリンターでスキャンするとPdf文書ができるので、これがWordに変換できれば、コピー制限なしで、Summary本も自動翻訳できる。
(後日談 2月5日)
ソフト名:Wonder share PDFelement Pro
PDFをWordに変換するプログラムを発見、すぐに無料ダウンロードした。しかし、変換するにはスタンダード版が必要とのことで、やむなく購入。手持ちのPDFファイルを変換すると、編集可能なWord版ができた。そこで、予定の本をスキャンしてWordに変換すると、全体が写真と同じように変換され、Wordとしての編集ができない。
問題を問い合わせると、スキャン原稿の場合はOCRで読み取る必要があるとのこと。そこで、値段の高い 「PDFelement Pro」を購入して試すと、「スキャン原稿⇒OCR読み込み⇒Word変換」で、変換された原稿は編集でき、Wordの翻訳機能も使うことが出来た。
先に購入した「PDFelement Standard版」はキャンセル処理してくれるとのこと。
330円で安く購入したKindle版を翻訳するために、変換ソフトに約8,000円の出費。今後どれだけ使うことがあるか? きわめてコスト・パフォーマンスの悪い買い物のような気もする。
ソフト名:Amazon Kindle
また別の問題発生。購入済のKindle版 「The Real Anthony Fauci」が、Window11のSurface pro 8 でダウンロードできない。富士通のWindow10のPCとスマートフォンではダウンロードできる。ほかのKindle雑誌、本は、PC2台、スマートフォンで呼び出しできる。
結局ギブアップして、Kindleのサポートに助けを求めた。最近はチャット形式でLineのように確認できる。共通的な質問はAIの自動応答だが、それでも埒が明かないときは、Amazonの担当者が応答してくれる。今回は日本語の達者な中国人、さすがグローバル企業だ。いろいろ言われるままに試してみたが、結局ダメ。ふと思った。この本は、ファウチ博士とビル・ゲーツが組んでワクチンで大儲けしていることを公式に批判している。Surface ProはMicrosoftの純正パソコン。ひょっとしてPC自体がこの本をブロックしているのか?
四苦八苦したが、「The Real Anthony Fauci(ファウチの真実)」は、2月6日に序章だけ先行して、翻訳の概要を公開した。
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