シリアナ
2020年11月17日
この映画、4回目だろう。今回は、Amazon Prime ビデオで鑑賞。2日間有効で299円。
最初に見たのはブエノスアイレスの映画館、スペイン語の字幕で、英語とアラビア語の混じった画面は、想像でストーリーを追うしかなかった。
Syriana 映画レビュー(2006年2月ブエノスアイレスにて)
2回目は飛行機の中。日本語字幕でやっとストーリーが追えたが、まだ政治的な背景の理解が不十分でついていけなかった。半分居眠りしながらの鑑賞で、理解不足のフラストレーションが残った。
3回目は日本に帰国してDVDを借りた。やっと内容を理解することができた。
今回、中東のオイルマネー、イラク戦争の内幕を理解し、モスリムの生活を含むサウジアラビアでの生活経験を経て4回目の鑑賞となったが、よくこんな映画を見たものだとつくづく思う。政治的な背景がわからなければ、全く理解不能の映画だ。
オイルマネーを独占しようとするアメリカ資本のあくどさと、CIAの暗躍、現実をあきらめて死後の世界に期待するアラブの若者など、中東の悲惨さが胸にしみる。ラストシーンを知っているので、悲劇の結末に向かうひとつひとつの物語が、クライマックスへの序章となっている。
決して面白い映画ではない。
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