西条市には、至る所にうちぬきの水がある。

霊峰石鎚山からの伏流水が自噴している。

コーヒーの水に使ったら美味しいとのうわさを聞き、試して見た。

 

Lの容器を購入し、汲み場所を探した。

駐車場の便利さから西条市の総合文化会館前で汲んでみたが、開放の樋を流れる水は、ほこりが入ってくるような気がして、最終的には総合福祉センターにある水汲み場を選んだ。

常時流しっぱなしの3個の放水口は、いつも水量が多く、先客がいてもあまり待ち時間を気にすることもない。

 

 

張り紙には、「この水は、水質検査にて飲料水の基準に適合していますが、飲用については各自の責任で行ってください。」と明記してある。

 

いつ行っても、2Lのペットボトルを何本も持った人が水を汲んでいるが、たぶん商売用だろう。初めて行ったとき、「賞味期限はどのくらいですか?」と聞くと、「一か月は大丈夫だよ。」と言うので、安心して5L容器を満タンにした。

 

以来、週に一度汲んで、毎朝コーヒー用に使ってきた。確かに、気のせいかも知れないが、コーヒーが美味しくなったような気がした。

 

1月から飲用を始め、7月初め、「少し味が落ちてきた。」との女房殿の指摘で、コーヒーの種類のせいか、水とコーヒー量のバランスのせいかと考えながら、いつものように水を汲んだ時、容器の汚れが気になった。容器の下に土でも付いたかとみると、茶褐色の斑点がいくつもあり、容器の内側についているのが分った。カビだ。

 

打ち抜きの水は生水なので、水道水のように滅菌の塩素を注入していない。それが美味しいのだが、少し油断していた。容器は、週に一度水をくむ際に、打ち抜き水で内部をゆすいで水を入れていたが、半年の使用で少しずつ雑菌が繁殖したのだろう。

 

容器を持ち帰り、台所用塩素洗剤を入れると、すぐに斑点は消えたが、気持ち悪くて、同じ5L容器を使う気が失せた。

 

以来、コーヒー用にも新居浜市の水道水を使っているが、味はあまり変わらない。

元来、新居浜市の浄水もきれいな伏流水で滅菌用の塩素分が少ないのでカルキの塩素臭はしない。

 

しかし、打ち抜き水を使っている人たちは、水質管理、カビ対策をどうしているのだろう。気になる。

 

 

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