10月7日(金)
駐車場から潮騒が聞こえる。
沖合200m程の岩礁の先端に打ち付ける波の音。
暗くて白波を見ることはできないが、音を聞くだけで躊躇する。
案の定、岩礁にたどり着くと、今日も昨日と同じくらい波がある。
膝まで引いた波が、腹のあたりまでドンと正面からぶつかってくると、時々足をすくわれる。釣りの3割程度は、足を踏ん張り、波をやり過ごすことに気を取られ、竿先に集中できない。これから冬場になると、波がますます強くなるので、この漁場はあきらめざるを得ないかもしれない。
最近、ポッパーに当たりがないので、気分を変えて、新品のピンクのドラドポッパーと50ポンド強度のワイヤー芯入りポリエチ編み糸のリーダーを付けてやってきた。ここの魚はピンクが好きなので、メタルジグもバイブレーションもポッパーもピンクばかりになった。
しかし、昨日は一回当たりがあったが、今日は40分間全く反応なし。
また、メタルジグに換えて底を狙ってみる。
7時少し前に当たり!
最初の引きはアジかと思ったが、その後は少し重いだけで引きがないので、底物のユカタハタでも掛かったかと、ごぼう抜きにすると、コガネアジが上がってきた。しかし、体半分だけ…
切り取られた身体からは、血が滴り、フックの掛かった口は、まだパクパクと息をして生きている。頭のサイズから見ると、40cm余りのコガネアジだろう。切り取られたすぐ上に、身体を裂くような大きな傷口が一本ある。
リールを巻き上げる途中で、あまり大きな引きがなかったので、最初の当たりのすぐ後で、バラクーダにでも食いつかれたのだろう。
3週連続の刺身がなくなった。
そのすぐ後、また大きな糸玉が出来てしまったので、直していたら、メタルジグがすぐ下の海底に沈み根掛かりしてしまった。いつもなら一回引っ張って、反動で緩めると根掛かりが外れるが、今回はダメ。あきらめて糸を引きちぎった。10号のフロロリーダーではなく、5号のPEラインが切れたので、そろそろ傷みが出ているのかもしれない。
リールの動きが少しおかしくなり、均一に巻きとれなくなっている。
予備のメタルジグに換えて再開したら、すぐに根掛かり。これで今日は、メタルジグ2個紛失。
まだ7時半、休みなのでまだゆっくり釣りを楽しめると、最後の予備リーダーを取り付けて、バイブレーションで再開。
しかし、1投目で、大きな糸玉発生。完全にリールがおかしくなっている。結局、この安物リール、2週間しか持たなかった。もう1個、同種の安物リールがあるので、PE糸を巻きなおそう。一時帰国までにまだ3週ある。何とかそれまで持ちこたえてほしい。
結局7時半で刀付き引き上げ。
帰る途中で蛸発見。北のフェンス沿いでは初めて。
身体を半分岩陰に隠している。
もし岩に深いくぼみがあれば、そこに逃げ込むだろう。
蛸の真上で、息を殺してにらみ合い。
もし蛸が泳ぎ出せばそこを捕まえることができる。
しかし、タコも眼だけを上にあげて、じっと様子をうかがっている。
ついに根気がつきて、手を出した。
案の定、蛸は岩の中に隠れてジ・エンド。
刺身をさらわれて、メタルジグを2個無くし、ついでにタコにまで逃げられて。
今日は散々な結果でした。
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