12月25日(金) 巷はクリスマス
泳ぎたくて泳いでいるわけじゃない。
「趣味ならいい。しかし、漁師で生活するのは大変だ。広い海原で魚を追いかけ、釣った魚を生きた状態で持って帰ると少し高く買ってくれる。そんな生活を続けながら育ててくれた親父には感謝しなければ…」などと、取り留めのないことを考えながら、昨日の朝、薄暗い海を歩いていた。風があり、沖合から来た波が遠浅の突端で砕ける。それを避けながらいつもの岩礁を探していたら、道に迷って、いつもよりずっと南の岩礁にたどり着いた。
足場が悪いので、北側に戻ろうとしたら深みに入って、足がつかなくなった。左手に竿、右手にタモ網を持ち、立ち泳ぎで5分余り、すっかり息が上がった。老体に急激な運動は身体に悪い。一晩寝ても頭痛が治まらず、有効期限の切れたノーシンを飲んで、今朝も懲りずにやってきた。そこまでやらなくてもと言われそうだが、ここで生活する唯一の楽しみなのでやめられない。
今日は波がなく、15分でいつもの岩礁に到着。6時45分キャスティング開始。5分ほど遅れて、K君とY君が南の岩礁の定位置についた。今日は3人だけ、冬場になり人数が少なくなってきた。7時、早速ヒット。幸先がいい。しかし軽い。30cm程度のサバが上がってきた。タモですくったが、ルアーが外れたとたんタモの網目から逃げて行った。ビクに入れても絞めなければ網目から逃げただろう。
7時18分、南のK君、Y君に連続ヒット。バラクーダとイソマグロを上げた。
レッドヘッドのレンジバイブからザブラバイブに変えて8時に大物がヒット。じっくりとファイティングしようと、ロッドエンドを腹のルアーポーチに当て、竿を立てたとたん、ズルッとした嫌な感覚で軽くなった。ラインが切れたら反動があるが、また抜けたようだ。巻き上げてみると、PE4号ラインとフロロ5号リーダーの結び目が抜けていた。
釣りの本で、PEラインはビミニツイストでラインシステムを組み、2重のラインとフロロカーボンの糸をオルブライトノットで結んでいた。しっかり締め付けないとすっぽ抜けがあると書いてあったので、手で引っ張っても抜けない程度に締め、さらに滑り止めのノットもつけてあったが、それでも抜けてしまった。紅海の魚には、教科書通りの結び方では通用しないようだ。
これでフロロを使いだして何回糸が抜けただろう。もう諦めて、リーダーはナイロン糸にした方がいいのかも知れない。4号のPEは十分強度があるので、ラインシステムは組まなくても、サルカンで接続すれば十分だろう。
さて、いよいよ来週末は正月。
釣れなくても、カメラを持っていき、元旦の日の出を海の中から撮る予定。
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