QBAR LIVEの余韻。
しんとした部屋とは逆に騒がしい記憶の音で楽しむ。あー、幸せ。

もう、だいぶ前。2003年頃。『イナズマ戦隊の新曲できたでー』とサンプルを送ってくれた。そこには『なあ、次郎』という曲があった。

『力強く生きるおまえのギター 俺にも聞かせてくれよ』だって。馬鹿正直に真っ直ぐな言葉と、苦々しいほどに(ライバルとしてね)輝いていた憧れのバンドから曲を作ってもらえたという感動は今でも震えるくらい覚えてる。

もちろん泣いた。

すぐに『なあ、丈弥』と語りかけるように詩を書いた。計算など抜きの生々しい感情のみであわただしくペンを走らせて書いた。大好きな人に手紙を書くように胸を少しだけ痛めながら言葉を連ねた。

そして『7月の約束』という歌になった。

そこで歌われる言葉はその時だけのメッセージではなく10年近く経った今でも丈弥の肩にのしかかっている。というより、無理やりにのせている。上中丈弥という男はこっちサイドの勝手な都合で勝手に悩みをあちこちからぶつけられながらもそれをすべて背負い込んで歌という手段一つで消化させてくれる男なのだ。

生身の人間なのにね。
なんでも救ってくれるもんね。

QBAR LIVE。あの夜の感動はあそこから始まってたんだなー。もし人生がレールに沿ってしか進んでないとしても、このレールに乗れてよかったよ。もし出会ってなければゾッとするわー、っていう男は健太郎と丈弥だけだバカヤロー。

『7月の約束』ではこう歌われる。

がっかりさせず
心配させず
ドキドキさせてくれよ
元気でやれよ

ハードルの高いことをさらっと要求してるなぁ。大変なことを歌ってごめんね、と言うまでもなく期待以上の事をしてくれるのだ。そういう男なのだ。

それを証明した夜だったのだ。