北朝鮮の強制収容所に収容され、脱北したとする人権活動家の姜哲煥(カン・チョルファン)氏(46)と、元北朝鮮の工作員で、韓国に潜入してスパイ活動をしていたとする金東植(キム・ドンシク)氏(50)が来日し、4月15日に東京の日本外国特派員協会で記者会見した。2人は「一時的に北朝鮮を訪問した多くの在日朝鮮人が北朝鮮で抑留され、強制収容や処刑などの目にあっている。日本人の拉致問題同様、日本政府が関心を持って欲しい」などと訴えた。


北朝鮮の元工作員が来日して記者会見「日本人をなぜ拉致し、どう利用したのか」(全文)



 北朝鮮の元工作員の証言ということで興味深く読みました。日本人の拉致についても、もちろんとんでもないことではあるのですが、10万人もの在日朝鮮人が北朝鮮への一時帰国、訪問の際に抑留されているとは全く知りませんでした。10万人という数字が正確なものかどうかは分かりませんが、これが事実ならとんでもないことです。


 今まで日本のメディアは「北朝鮮による日本人拉致問題」の取材をしていて、こういったことがあるということを把握できなかったのかな?日本に住む在日朝鮮人が北朝鮮によって抑留され10万人もの人が戻れなくなっていて、日本に残された在日朝鮮人の家族や親せきは何も声をあげてこなかったのかな?少なくとも僕の認識では、今まで日本のメディアでこのことが大きな問題として取り上げられたことはなかったと思います。(あったのかもしれませんが)
 

 北朝鮮って、本当にとんでもない国ですね。祖国に帰ったと思ったら抑留され、そこで初めて祖国がとんでもない国だったことが分かるなんて、在日の人もかわいそうですね。中には処刑された人までいるという話ですからね。いずれにせよこれが事実かどうかは、日本にいる在日の人に聞き取り調査すれば大まかなことは分かるはずだし、人権問題として日本政府や日本のメディアは、このことを国際社会にもっと大きく訴えていくべきだと思います。もし日本政府がこのことに大きな声をあげないとしたら、日本政府も「北朝鮮による在日朝鮮人の抑留」を見て見ないふりをしているということになり、人権問題に対して非常に鈍感な政府という烙印を押されることになると思います。今後の日本政府やメディアの対応の仕方に注目したいです。