曲はウンム・クルスーム
『レッサ ファーキル』
私はこの曲を初めて踊ったのは一年前のTIBCのゲスト審査員、エジプトで長くあのナイルマキシム踊っていたJoana Saahirahのワークショップ
凄く振付が細かくて大変だったのを覚えているけど、彼女の持っているものがとても好きだったなぁ
そして、凄くこの曲が好きになりました
私の持論ですが、本当に良いダンサーや指導者は、踊りを通してその曲を聴き手や踊り手の心に届けられるという事
踊りや身体がステージ上で1番では無く、音楽あっての身体、そしてお話だなぁと思うわけですよ
だから私も踊りを褒められるのも嬉しくありがたいのですが、曲のタイトルを聴かれたり、その曲がもっと好きになったなど言ってもらえるとちゃんと音楽を届けられたかな、ダンサーとしての役目を果たせたかなともっと嬉しくなったりします
まさに、私も過去エジプト第一線で踊っていたJoanaにすっかりこの曲を身体に染み渡らせてもらったわけです(*^^*)
だからずーっとずーっとこの曲にもっとちゃんと触れられる時間が欲しかったので本当に嬉しい機会でした
今回の伸子さんの講座も素晴らしく、3時間と言う限られた少ない時間のなかで、4章全ての歌詞を1つひとつのアラビア語の単語の説明からの翻訳、そして、イーカー、マカームも少し。
更にはアラブ音楽で大切な『詩』この構造これについてまた学びました。
詩は詩行と言うもので成り立っていて、その詩行から半詩行と分かれ、更には詩脚に分かれその構造で詩は成り立っています。
その詩脚はくいとひもと言う長音節、短音節から成り立ち、レッサファーキルは最後までずっと同じ音節で続いていると言う事。そのなかで言葉のアクセントとイーカーのアクセントが重なり、最後までイーカーが変わってもずっとその構造が変わらないと言うこと。
何だか私にはここにこの曲の詩がしっくりきたわけです。
『揺るぎない強い心』
『それは過ぎ去った過去』
でもそこに至るまでに悲しみや苦しみもあり
夜が明けた今現在があるのだなぁ
と、何だかアラブの世界背景も見えてきそうな何かを感じることが出来ました
光と闇、昼と夜、男と女など、この世のもの全てが2つの対比するものでこの世は成り立っていると言うアラブの世界観ならが見えてくるこの曲
なので、マカームも2人の関係性を夜で表す間は悲しみを表すような「サバー」だったり、女性に朝の光が訪れて(彼への想いを断ち切る)からは力強く華やかな生命力「バイヤーティ」に対比するように変わったりとこの曲はいたるところで対比のポイントが出てきます。
これは私がお願いして伸子さんにマカームの違いを撮らせてもらったもの
マカーム アジャム
これが先ほど出てきた
マカーム サバー
やはり何だか悲しげですね
そしてそれと対比した
マカームバイヤーティ
そして、アラビア語の母音も
a ファトハ 開く
i カスラ 壊れる
音節で引用されていたりと
(これを私も先日大阪で踊った曲の歌詞を見てみると本当にぴったり当てはまっていて驚きでした)
アラブの音楽の奥深さはアラブの文化や世界からきているわけですね〜
そりゃピラミッド立つし、アラベスク模様も微分まで計算されてるよね〜
と今回もアラブの人々の底知れぬと「力」を感じてしまった時間となりました
12月は伸子さんがエジプトへ行くので今度は年明けかな?
ここで書いても文字だけでは???なことだらけなので、実際一度ぜひ伸子さんのクラスに足を運んでみてくださいね♪
生徒のIzumi、そして加工で薄くなっちゃった笑
地主さんもいらしていてレクを奏でてくれていたのでリズム分けも分かりやすかったし、伸子さんのバイオリンとの重なりも本当にうっとりで昨日の回はとってもラッキーでした(*^^*)
また1月がとても楽しみ!
最後はナイルマキシムでアスマハンに委ねられ踊るTommy Kingの素晴らしいLessa Fakirで…♪
今日は、12月のスケジュールもだせたらいいな
では♪
◯ レッスン動画